ある製品を生産する企業の限界費用曲線(MC)、平均可変費用曲線(AVC)、平均総費用曲線(AC)が与えられている。総費用は可変費用と固定費用の合計であり、固定費用はすでに負担しているものとする。与えられた4つの記述のうち、正しいものを全て選ぶ問題である。

応用数学経済学限界費用平均可変費用平均総費用利潤最大化操業停止点損益分岐点
2025/7/23

1. 問題の内容

ある製品を生産する企業の限界費用曲線(MC)、平均可変費用曲線(AVC)、平均総費用曲線(AC)が与えられている。総費用は可変費用と固定費用の合計であり、固定費用はすでに負担しているものとする。与えられた4つの記述のうち、正しいものを全て選ぶ問題である。

2. 解き方の手順

* 利潤最大化の条件は、価格(P)=限界費用(MC)となる生産量で生産することである。
* 企業の操業停止点は、価格が平均可変費用(AVC)を下回るかどうかで判断する。価格がAVCを下回る場合、企業は操業を停止する。価格がAVC以上であれば、固定費を回収できる可能性があるため、生産を継続する。
* 企業の損益分岐点は、価格が平均総費用(AC)と一致する点である。価格がACを上回る場合、企業は利潤を得る。価格がACを下回る場合、企業は損失を被る。
各選択肢について検討する。

1. 生産する製品の市場価格がP2のとき、利潤最大化行動をとると、生産量はMCとP2が交わる点となる。図から、その生産量での平均総費用(AC)はP2よりも低いので、企業は正常な利潤(経済利潤)を確保できる。したがって、この記述は誤り。

2. 生産する製品の市場価格がP3のとき、利潤最大化行動をとると、生産量はMCとP3が交わる点となる。図から、この生産量はX1よりも右側にあるので、生産量がX1になるというのは誤り。

3. 生産する製品の市場価格がP1のとき、生産量をX2で生産すると、平均総費用(AC)はP1よりも高い位置にある。したがって、価格が平均総費用を下回るため、企業は赤字になる。この記述は正しい。

4. 生産する製品の市場価格がP3のとき、利潤最大化行動をとると、生産量はMCとP3が交わる点となる。この生産量での平均可変費用(AVC)はP3よりも低い。したがって、企業は操業を停止すべきではなく、赤字になったとしても生産を続けることが合理的である。この記述は、企業は生産を行うことが赤字になるとしても理にかなうことを示唆しており、正しい。

3. 最終的な答え

3と4

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