ある企業が2種類の生産要素$X_1$, $X_2$を投入して、ある生産水準$Y$の生産を行っている。図は、その時の等生産量曲線と等費用曲線を示している。図に関する記述の中から、正しいものを全て選ぶ。

応用数学経済学生産関数等生産量曲線技術的限界代替率最適化
2025/7/23

1. 問題の内容

ある企業が2種類の生産要素X1X_1, X2X_2を投入して、ある生産水準YYの生産を行っている。図は、その時の等生産量曲線と等費用曲線を示している。図に関する記述の中から、正しいものを全て選ぶ。

2. 解き方の手順

各選択肢を一つずつ検討する。
* 選択肢1: 等生産量曲線は、左上から右下に移動するにつれて、生産要素X1X_1の技術的限界代替率が逓増している。
* 等生産量曲線は、左上から右下へ移動するにつれて、X2からX1への代替の限界代替率は逓減していく。逓増ではなく逓減が正しい。従って、この記述は誤り。
* 選択肢2: 生産要素X1X_1, X2X_2間の技術的限界代替率は、この等生産量曲線の傾きに等しい。その値は、等費用曲線との接点Eにおいて、生産要素X1X_1, X2X_2の価格比率に等しくなる。
* 技術的限界代替率は、等生産量曲線の傾きの絶対値で表される。等費用曲線との接点Eでは、等生産量曲線と等費用曲線の傾きが等しくなる。等費用曲線の傾きは、生産要素の価格比率で表される。従って、この記述は正しい。
* 選択肢3: 点Cのとき、生産要素X1X_1, X2X_2間の技術的限界代替率は生産要素X1X_1, X2X_2の価格比率よりも大きく、企業はX1X_1の生産要素の投入量を拡大することで費用を削減することができる。
* 点Cにおいて、等生産量曲線の傾きは等費用曲線の傾きよりも急である。これは、X2からX1への限界代替率が高いことを意味する。つまり、X2を少し減らしてもX1を少し増やせば同じ生産量を維持できる。したがって、企業はX1X_1の投入量を増やし、X2X_2の投入量を減らすことで費用を削減できる。従って、この記述は正しい。
* 選択肢4: 等生産量曲線は、無差別曲線と同じように序数的な概念を持ち、右上に位置するほどその生産水準が高いと判断できるが、その水準(大きさ)自体が重要なのではなく、複数の水準を比較してどちらがより大きいかを判断することが重要である。
* 等生産量曲線は、無差別曲線と同様に、右上に位置するほど生産水準が高いことを示す。序数的な概念なので、絶対的な水準ではなく、複数の水準を比較することが重要である。従って、この記述は正しい。

3. 最終的な答え

2, 3, 4

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