質量 $m$、断面積 $S$ のうきが密度 $\rho$ の水に浮いている。つりあって静止している時のうきの位置を原点として上向きに $x$ 軸をとる。うきが運動すると比例係数 $\gamma$ ($\gamma > 0$) の速度に比例する抵抗が働く。このとき、うきが上下に振動するときの運動方程式を書く。

応用数学運動方程式力学微分方程式単振動浮力
2025/7/23

1. 問題の内容

質量 mm、断面積 SS のうきが密度 ρ\rho の水に浮いている。つりあって静止している時のうきの位置を原点として上向きに xx 軸をとる。うきが運動すると比例係数 γ\gamma (γ>0\gamma > 0) の速度に比例する抵抗が働く。このとき、うきが上下に振動するときの運動方程式を書く。

2. 解き方の手順

うきに働く力は以下の3つである。
* 重力:mg-mg
* 浮力:ρSxg\rho S x g (xx が正のとき下向き、負のとき上向きに働く)
* 抵抗力:γv=γdxdt-\gamma v = -\gamma \frac{dx}{dt} (速度 vv と逆向きに働く)
ここで、gg は重力加速度である。
静止しているとき、重力と浮力は釣り合っているので、静止時の水面からの沈み込みを x0x_0 とすると、
mg=ρSx0gmg = \rho S x_0 g が成り立つ。
うきが xx だけ変位したとき、浮力は ρS(x0+x)g\rho S (x_0 + x) g となる。
したがって、変位 xx の位置での力の釣り合いは、
md2xdt2=mg+ρS(x0+x)gγdxdtm \frac{d^2x}{dt^2} = -mg + \rho S (x_0 + x) g - \gamma \frac{dx}{dt}
となる。ここで、mg=ρSx0gmg = \rho S x_0 g を使うと、
md2xdt2=mg+ρSx0gρSxgγdxdt=ρSxgγdxdtm \frac{d^2x}{dt^2} = -mg + \rho S x_0 g - \rho S x g - \gamma \frac{dx}{dt} = -\rho S x g - \gamma \frac{dx}{dt}
よって、運動方程式は、
md2xdt2=ρSgxγdxdtm \frac{d^2x}{dt^2} = -\rho S g x - \gamma \frac{dx}{dt}

3. 最終的な答え

md2xdt2=ρSgxγdxdtm \frac{d^2x}{dt^2} = -\rho S g x - \gamma \frac{dx}{dt}

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