一辺の長さが3の正四面体OABCがある。辺OC上に点DをOD=1となるように、辺OB上に点EをOE=3/4となるようにとる。 (1) △ABCの外接円の半径と線分OHの長さを求める。ただし、点Oから平面ABCに下ろした垂線の足をHとする。 (2) 四面体OAEDの体積を求める。 (3) cos∠AEDの値と、点Oから平面AEDに下ろした垂線の長さを求める。

幾何学正四面体体積空間ベクトル外接円ピタゴラスの定理cos
2025/7/24
## 問題 A3 の解答

1. 問題の内容

一辺の長さが3の正四面体OABCがある。辺OC上に点DをOD=1となるように、辺OB上に点EをOE=3/4となるようにとる。
(1) △ABCの外接円の半径と線分OHの長さを求める。ただし、点Oから平面ABCに下ろした垂線の足をHとする。
(2) 四面体OAEDの体積を求める。
(3) cos∠AEDの値と、点Oから平面AEDに下ろした垂線の長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) △ABCの外接円の半径について
△ABCは一辺の長さが3の正三角形なので、外接円の半径Rは正弦定理より、
R=32sin(60)=3232=33=3R = \frac{3}{2\sin(60^\circ)} = \frac{3}{2\cdot \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{3}{\sqrt{3}} = \sqrt{3}
次にOHの長さを求める。
正四面体OABCにおいて、点Hは△ABCの重心に一致する。正四面体の高さOHは、ピタゴラスの定理より、
OH=OA2AH2OH = \sqrt{OA^2 - AH^2}
AH=23×(三角形ABCの高さ)=23×32×3=3AH = \frac{2}{3} \times (\text{三角形ABCの高さ}) = \frac{2}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{2} \times 3 = \sqrt{3}
したがって、
OH=32(3)2=93=6OH = \sqrt{3^2 - (\sqrt{3})^2} = \sqrt{9-3} = \sqrt{6}
(2) 四面体OAEDの体積について
四面体OAEDの体積は、正四面体OABCの体積を基準にして求める。
まず、正四面体OABCの体積Vを求める。
V=13×(三角形ABCの面積)×OH=13×34×32×6=91812=93212=924V = \frac{1}{3} \times (\text{三角形ABCの面積}) \times OH = \frac{1}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{4} \times 3^2 \times \sqrt{6} = \frac{9\sqrt{18}}{12} = \frac{9 \cdot 3\sqrt{2}}{12} = \frac{9\sqrt{2}}{4}
四面体OAEDの体積V'は、
V=ODOC×OEOB×V=13×34×924=27248=9216V' = \frac{OD}{OC} \times \frac{OE}{OB} \times V = \frac{1}{3} \times \frac{3}{4} \times \frac{9\sqrt{2}}{4} = \frac{27\sqrt{2}}{48} = \frac{9\sqrt{2}}{16}
(3) cos∠AEDの値について
OA=a,OB=b,OC=c\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}, \vec{OC} = \vec{c}とする。
a=b=c=3|\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}|=3であり、ab=bc=ca=32cos(60)=912=92\vec{a} \cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} = \vec{c} \cdot \vec{a} = 3^2 \cos(60^\circ) = 9 \cdot \frac{1}{2} = \frac{9}{2}
OE=34b,OD=13c\vec{OE} = \frac{3}{4}\vec{b}, \vec{OD} = \frac{1}{3}\vec{c}
AE=OEOA=34ba\vec{AE} = \vec{OE} - \vec{OA} = \frac{3}{4}\vec{b} - \vec{a}
DE=OEOD=34b13c\vec{DE} = \vec{OE} - \vec{OD} = \frac{3}{4}\vec{b} - \frac{1}{3}\vec{c}
AE2=(34ba)2=916b232ab+a2=91693292+9=8116274+9=81108+14416=11716|\vec{AE}|^2 = (\frac{3}{4}\vec{b} - \vec{a})^2 = \frac{9}{16}|\vec{b}|^2 - \frac{3}{2}\vec{a}\cdot\vec{b} + |\vec{a}|^2 = \frac{9}{16} \cdot 9 - \frac{3}{2} \cdot \frac{9}{2} + 9 = \frac{81}{16} - \frac{27}{4} + 9 = \frac{81-108+144}{16} = \frac{117}{16}
DE2=(34b13c)2=916b212bc+19c2=91691292+199=811694+1=8136+1616=6116|\vec{DE}|^2 = (\frac{3}{4}\vec{b} - \frac{1}{3}\vec{c})^2 = \frac{9}{16}|\vec{b}|^2 - \frac{1}{2}\vec{b}\cdot\vec{c} + \frac{1}{9}|\vec{c}|^2 = \frac{9}{16} \cdot 9 - \frac{1}{2} \cdot \frac{9}{2} + \frac{1}{9} \cdot 9 = \frac{81}{16} - \frac{9}{4} + 1 = \frac{81-36+16}{16} = \frac{61}{16}
AEDE=(34ba)(34b13c)=916b214ac34ab+13ac=91691492312ca+0=811698=811816=6316\vec{AE}\cdot\vec{DE} = (\frac{3}{4}\vec{b} - \vec{a}) \cdot (\frac{3}{4}\vec{b} - \frac{1}{3}\vec{c}) = \frac{9}{16}|\vec{b}|^2 - \frac{1}{4}\vec{a}\cdot\vec{c} - \frac{3}{4}\vec{a}\cdot\vec{b} + \frac{1}{3}\vec{a}\cdot\vec{c} = \frac{9}{16}\cdot 9 - \frac{1}{4} \cdot \frac{9}{2} - \frac{3}{12}\vec{c}\cdot\vec{a}+0= \frac{81}{16} - \frac{9}{8} = \frac{81-18}{16} = \frac{63}{16}
AE=1174,DE=614|\vec{AE}| = \frac{\sqrt{117}}{4}, |\vec{DE}| = \frac{\sqrt{61}}{4}
cosAED=AEDEAEDE=63161174614=6311761=637137=6371377137\cos\angle AED = \frac{\vec{AE}\cdot\vec{DE}}{|\vec{AE}||\vec{DE}|} = \frac{\frac{63}{16}}{\frac{\sqrt{117}}{4}\frac{\sqrt{61}}{4}} = \frac{63}{\sqrt{117\cdot 61}} = \frac{63}{\sqrt{7137}} = \frac{63\sqrt{7137}}{7137}
点Oから平面AEDに下ろした垂線の長さを求める。
四面体OAEDの体積は92/169\sqrt{2}/16である。
三角形AEDの面積Sを求める。
S=12AEDEsinAED=12AEDE1cos2AED=12×1174×6141(637137)2=713732139697137=7137396932=316832=5765.532=2422.7532=3338S = \frac{1}{2}|\vec{AE}||\vec{DE}|\sin\angle AED = \frac{1}{2}|\vec{AE}||\vec{DE}|\sqrt{1-\cos^2\angle AED} = \frac{1}{2} \times \frac{\sqrt{117}}{4} \times \frac{\sqrt{61}}{4} \sqrt{1-(\frac{63}{\sqrt{7137}})^2} = \frac{\sqrt{7137}}{32}\sqrt{1-\frac{3969}{7137}}=\frac{\sqrt{7137-3969}}{32} = \frac{\sqrt{3168}}{32} =\frac{\sqrt{576 \cdot 5.5}}{32} = \frac{24\sqrt{2 \cdot 2.75}}{32} = \frac{3\sqrt{33}}{8}
VOAED=13×(三角形AEDの面積)×hV_{OAED} = \frac{1}{3} \times (\text{三角形AEDの面積}) \times hより、
h=3VOAEDS=3×92163338=272163338=27216×8333=92233=96666=36622h = \frac{3V_{OAED}}{S} = \frac{3 \times \frac{9\sqrt{2}}{16}}{\frac{3 \sqrt{33}}{8}} = \frac{\frac{27\sqrt{2}}{16}}{\frac{3\sqrt{33}}{8}} = \frac{27\sqrt{2}}{16} \times \frac{8}{3\sqrt{33}} = \frac{9\sqrt{2}}{2\sqrt{33}} = \frac{9\sqrt{66}}{66} = \frac{3\sqrt{66}}{22}

3. 最終的な答え

(1) 外接円の半径: 3\sqrt{3}、OHの長さ: 6\sqrt{6}
(2) 四面体OAEDの体積: 9216\frac{9\sqrt{2}}{16}
(3) cos∠AED: 6371377137\frac{63\sqrt{7137}}{7137}、点Oから平面AEDに引いた垂線の長さ: 36622\frac{3\sqrt{66}}{22}

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