放物線 $y = \frac{1}{2}x^2$ 上に点A, Bがあり、それぞれのx座標は-2, 4である。 (1) 直線ABの式を求める。 (2) 放物線上に原点と異なる点Pをとり、$\triangle AOB = \triangle APB$ となるようにしたい。このような点Pは何通りあり、そのx座標は何かを求める。

代数学二次関数放物線直線面積幾何
2025/7/24

1. 問題の内容

放物線 y=12x2y = \frac{1}{2}x^2 上に点A, Bがあり、それぞれのx座標は-2, 4である。
(1) 直線ABの式を求める。
(2) 放物線上に原点と異なる点Pをとり、AOB=APB\triangle AOB = \triangle APB となるようにしたい。このような点Pは何通りあり、そのx座標は何かを求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、点Aと点Bの座標を求める。
A(2,12(2)2)=A(2,2)A(-2, \frac{1}{2}(-2)^2) = A(-2, 2)
B(4,12(4)2)=B(4,8)B(4, \frac{1}{2}(4)^2) = B(4, 8)
次に、2点A, Bを通る直線の式を求める。
直線の傾きは 824(2)=66=1\frac{8-2}{4-(-2)} = \frac{6}{6} = 1
よって、直線ABの式は y=x+by = x + b の形になる。
A(-2, 2)を通るので、 2=2+b2 = -2 + b より b=4b = 4
したがって、直線ABの式は y=x+4y = x + 4
(2)
AOB=APB\triangle AOB = \triangle APB より、点Pは直線ABと平行で、AOB\triangle AOB の面積と同じ面積になるように考えればよい。
直線ABと平行な直線を考えるとき、直線ABと平行で、原点を通る直線を考えるとy=xy=xとなる。
点Pが原点ではないので、y=x+ky=x+kとおいて、この直線と放物線の交点を求める。
12x2=x+k\frac{1}{2}x^2 = x+k
x2=2x+2kx^2 = 2x + 2k
x22x2k=0x^2 - 2x - 2k = 0
AOB=APB\triangle AOB = \triangle APBとなるためには、ABABllの距離が等しくなるllを見つければ良い。
ABの中点Mは、(2+42,2+82)=(1,5)\left(\frac{-2+4}{2}, \frac{2+8}{2}\right) = (1,5)
ABと原点の距離は、00+412+12=42=22\frac{|0-0+4|}{\sqrt{1^2+1^2}} = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}
APB=12ABh\triangle APB = \frac{1}{2} AB \cdot h
AOB=12AB22\triangle AOB = \frac{1}{2} AB \cdot 2\sqrt{2}
よって、APB\triangle APBAOB\triangle AOBの面積が等しくなる条件は,h=22h = 2\sqrt{2}
22=k22\sqrt{2} = \frac{|k|}{\sqrt{2}}
4=k4 = |k|
k=±4k = \pm 4
k=4k=4はABと一致するので不適。
k=4k=-4のとき、x22x+8=0x^2 - 2x + 8 = 0
面積が等しいもう一つのケースは、点Pから直線ABへの距離と原点から直線ABへの距離が等しい時。
この場合、直線ABと平行な直線は2つ考えられる。
一つは原点を通る直線ABそのものなので、不適。
もう一つはy=x+ky=x+kとおいて、y=xy=xからABまでの距離が等しくなるような平行線。
この時k0k \neq 0
12x2=x+k\frac{1}{2}x^2 = x+k
x22x2k=0x^2 - 2x - 2k = 0
判別式D=(2)24(2k)=4+8k>0D = (-2)^2 - 4(-2k) = 4 + 8k > 0
8k>48k > -4
k>12k > -\frac{1}{2}
△AOB = 12ABOH\frac{1}{2} \cdot AB \cdot OH
原点と直線ABとの距離 = 00+412+(1)2=42=22\frac{|0-0+4|}{\sqrt{1^2 + (-1)^2}} = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}
Pは放物線とABに平行な線の交点。
したがって、Pのとり方は1通り。
APB=AOB\triangle APB = \triangle AOB
面積が同じになる点PはP = (0,0)である場合も考えることができる。
(2) y=x+ky = x+ky=12x2y=\frac{1}{2}x^2の交点を求めます。
12x2=x+k\frac{1}{2}x^2=x+k x22x2k=0x^2-2x-2k=0
2つの解を持つとき,D/4=(1)2(2k)=1+2k>0 k>12D/4 = (-1)^2-(-2k) = 1+2k>0 k>-\frac{1}{2}
△AOB=△APBとなるのは,ABと点Pとの距離と原点との距離が等しい時なので
AB:x-y+4=0
△AOB面積 12ABABと原点の距離\frac{1}{2}*AB*ABと原点の距離
ABと原点の距離 = 00+42=22\frac{|0-0+4|}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}
ABと点Pの距離 = 222\sqrt{2}
点P(x, 12x2\frac{1}{2}x^2)
x12x2+42=22 \frac{|x-\frac{1}{2}x^2+4|}{\sqrt{2}}=2\sqrt{2}
x12x2+4=4|x-\frac{1}{2}x^2+4|=4
x12x2+4=±4x-\frac{1}{2}x^2+4=\pm4
i. x12x2+4=4x-\frac{1}{2}x^2+4=4 x12x2=0x-\frac{1}{2}x^2=0 x=0,2x=0,2
ii.x12x2+4=4x-\frac{1}{2}x^2+4=-4 x12x2+8=0x-\frac{1}{2}x^2+8=0 x22x16=0x^2-2x-16=0 x=1±17x=1\pm\sqrt{17}
x=0は原点Pと一致するので不適.
P=(2,2),(1+17,9+17)(1+\sqrt{17},9+\sqrt{17}),(117,917)(1-\sqrt{17},9-\sqrt{17})

3. 最終的な答え

(1) 直線ABの式: y=x+4y = x + 4
(2) 点Pのとり方は3通り。x座標は2, 1+171+\sqrt{17}, 1171-\sqrt{17}

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