連立合同方程式 $2x \equiv 3 \pmod{5}$ $4x \equiv 5 \pmod{7}$ が与えられている。 (1) $x \equiv 4 \pmod{5}$ が $2x \equiv 3 \pmod{5}$ の解であり、$x \equiv 3 \pmod{7}$ が $4x \equiv 5 \pmod{7}$ の解であることを示す。 (2) 連立合同方程式の解が $x \equiv 24 \pmod{35}$ であることを示す。 (3) 連立合同方程式を満たす解 $x$ のうち、最大の3桁の自然数を求める。

1. 問題の内容

連立合同方程式

$2x \equiv 3 \pmod{5}$

$4x \equiv 5 \pmod{7}$

が与えられている。

(1) $x \equiv 4 \pmod{5}$ が $2x \equiv 3 \pmod{5}$ の解であり、$x \equiv 3 \pmod{7}$ が $4x \equiv 5 \pmod{7}$ の解であることを示す。

(2) 連立合同方程式の解が $x \equiv 24 \pmod{35}$ であることを示す。

(3) 連立合同方程式を満たす解 $x$ のうち、最大の3桁の自然数を求める。

2. 解き方の手順

(1) $x \equiv 4 \pmod{5}$ を $2x \equiv 3 \pmod{5}$ に代入すると、

$2(4) \equiv 8 \equiv 3 \pmod{5}$ となり、成り立つ。

よって、$x \equiv 4 \pmod{5}$ は解である。

$x \equiv 3 \pmod{7}$ を $4x \equiv 5 \pmod{7}$ に代入すると、

$4(3) \equiv 12 \equiv 5 \pmod{7}$ となり、成り立つ。

よって、$x \equiv 3 \pmod{7}$ は解である。

(2) $x \equiv 24 \pmod{35}$ を示すには、$x \equiv 24 \pmod{5}$ かつ $x \equiv 24 \pmod{7}$ を示せばよい。

$x \equiv 24 \pmod{5}$ について、$24 \equiv 4 \pmod{5}$ なので、$x \equiv 4 \pmod{5}$ となり、(1)より $2x \equiv 3 \pmod{5}$ の解である。

$x \equiv 24 \pmod{7}$ について、$24 \equiv 3 \pmod{7}$ なので、$x \equiv 3 \pmod{7}$ となり、(1)より $4x \equiv 5 \pmod{7}$ の解である。

したがって、$x \equiv 24 \pmod{35}$ は連立合同方程式の解である。

(3) 連立合同方程式の解は $x \equiv 24 \pmod{35}$ であるから、$x = 35k + 24$ （$k$ は整数）と表せる。

$x$ が3桁の自然数であるとき、$100 \le 35k + 24 \le 999$ を満たす。

$100 \le 35k + 24$ より $76 \le 35k$, $k \ge \frac{76}{35} \approx 2.17$

$35k + 24 \le 999$ より $35k \le 975$, $k \le \frac{975}{35} \approx 27.86$

$k$ は整数であるから、$3 \le k \le 27$ である。

$x$ が最大となるのは $k = 27$ のときである。

$x = 35(27) + 24 = 945 + 24 = 969$

3. 最終的な答え

(1) $x \equiv 4 \pmod{5}$ は $2x \equiv 3 \pmod{5}$ の解であり、$x \equiv 3 \pmod{7}$ は $4x \equiv 5 \pmod{7}$ の解である。

(2) 連立合同方程式の解は $x \equiv 24 \pmod{35}$ である。

(3) 最大の3桁の自然数は $969$ である。