内積 $(u, v)$ が、ベクトルのノルムを用いて以下のように表されることを示す問題です。 $$(u, v) = \frac{1}{2} \{ \|u+v\|^2 - \|u\|^2 - \|v\|^2 \}$$
2025/7/24
## 問題7
1. 問題の内容
内積 が、ベクトルのノルムを用いて以下のように表されることを示す問題です。
2. 解き方の手順
ノルムの定義 を用いて、右辺を展開し、内積の性質を利用して左辺に等しくなることを示します。
まず、ノルムの定義より以下が成り立ちます。
内積の性質(線形性、対称性)を用いると、
したがって、
この式を変形すると、
両辺を2で割ると、
3. 最終的な答え
与えられた等式が成り立つことが証明されました。
## 問題8
1. 問題の内容
線形変換 が直交変換であることと、任意のベクトル に対して が成り立つことが同値であることを示す問題です。
2. 解き方の手順
() が直交変換ならば、 を示す。
が直交変換であるとは、任意の に対して が成り立つことです。特に、 の場合を考えると、
両辺の平方根をとると、 が得られます。
() 任意の に対して ならば、 が直交変換であることを示す。
が成り立つと仮定します。問題7の結果を利用すると、
は線形変換なので です。したがって、
仮定より、 なので、
これは問題7の右辺の形と同じなので、
よって、 は直交変換です。
3. 最終的な答え
が直交変換であることと、任意のベクトル に対して が成り立つことは同値であることが証明されました。