$a$を実数の定数とする。$x$の2次関数$y = x^2 - 2ax + a + 1$($-1 \leq x \leq 1$)について、以下の問いに答える。 (1) この2次関数の最小値$m$を、$a$を用いて表せ。また、$m$の最大値を求めよ。 (2) この2次関数の最大値$M$を、$a$を用いて表せ。

代数学二次関数最大値最小値場合分け
2025/7/24

1. 問題の内容

aaを実数の定数とする。xxの2次関数y=x22ax+a+1y = x^2 - 2ax + a + 11x1-1 \leq x \leq 1)について、以下の問いに答える。
(1) この2次関数の最小値mmを、aaを用いて表せ。また、mmの最大値を求めよ。
(2) この2次関数の最大値MMを、aaを用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) 最小値mmについて
まず、y=x22ax+a+1y = x^2 - 2ax + a + 1を平方完成する。
y=(xa)2a2+a+1y = (x - a)^2 - a^2 + a + 1
軸はx=ax = aである。定義域は1x1-1 \leq x \leq 1なので、軸の位置によって場合分けをする。
(i) a<1a < -1のとき
定義域1x1-1 \leq x \leq 1において、x=1x = -1のとき最小値をとる。
m=(1)22a(1)+a+1=1+2a+a+1=3a+2m = (-1)^2 - 2a(-1) + a + 1 = 1 + 2a + a + 1 = 3a + 2
(ii) 1a1-1 \leq a \leq 1のとき
定義域1x1-1 \leq x \leq 1の中に軸x=ax=aが含まれるので、x=ax = aのとき最小値をとる。
m=a2+a+1m = -a^2 + a + 1
(iii) a>1a > 1のとき
定義域1x1-1 \leq x \leq 1において、x=1x = 1のとき最小値をとる。
m=122a(1)+a+1=12a+a+1=a+2m = 1^2 - 2a(1) + a + 1 = 1 - 2a + a + 1 = -a + 2
よって、最小値mmは、
m={3a+2(a<1)a2+a+1(1a1)a+2(a>1)m = \begin{cases} 3a+2 & (a < -1) \\ -a^2+a+1 & (-1 \leq a \leq 1) \\ -a+2 & (a > 1) \end{cases}
次に、mmの最大値を求める。
a<1a < -1のとき、m=3a+2m = 3a+2は減少関数である。
1a1-1 \leq a \leq 1のとき、m=a2+a+1=(a12)2+54m = -a^2+a+1 = -(a - \frac{1}{2})^2 + \frac{5}{4}である。
a>1a > 1のとき、m=a+2m = -a+2は減少関数である。
したがって、mma=12a = \frac{1}{2}で最大値54\frac{5}{4}をとる。
(2) 最大値MMについて
(i) a<0a < 0のとき
x=1x = 1で最大値をとる。
M=122a(1)+a+1=2aM = 1^2 - 2a(1) + a + 1 = 2 - a
(ii) a>0a > 0のとき
x=1x = -1で最大値をとる。
M=(1)22a(1)+a+1=2+3aM = (-1)^2 - 2a(-1) + a + 1 = 2 + 3a
(iii) a=0a = 0のとき
y=x2+1y = x^2 + 1なので、
x=1x = -1またはx=1x = 1で最大値をとる。
M=2M = 2
したがって、
M={2a(a0)2+3a(a>0)M = \begin{cases} 2 - a & (a \leq 0) \\ 2 + 3a & (a > 0) \end{cases}

3. 最終的な答え

(1) m={3a+2(a<1)a2+a+1(1a1)a+2(a>1)m = \begin{cases} 3a+2 & (a < -1) \\ -a^2+a+1 & (-1 \leq a \leq 1) \\ -a+2 & (a > 1) \end{cases}
  mmの最大値: 54\frac{5}{4}
(2) M={2a(a0)2+3a(a>0)M = \begin{cases} 2 - a & (a \leq 0) \\ 2 + 3a & (a > 0) \end{cases}

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