$xy$ 平面において、曲線 $y = \cos(2x)$ ($-\frac{\pi}{4} \le x \le \frac{\pi}{4}$) 上に定点 $A(0, 1)$ がある。$A$ と異なる動点 $P$ をとり、$2$ 点 $A$, $P$ を通り $y$ 軸上に中心を持つ円の半径を $r$ とする。$P$ が曲線上を限りなく $A$ に近づくとき、$r$ の極限値を求めよ。

1. 問題の内容

$xy$ 平面において、曲線 $y = \cos(2x)$ ($-\frac{\pi}{4} \le x \le \frac{\pi}{4}$) 上に定点 $A(0, 1)$ がある。$A$ と異なる動点 $P$ をとり、$2$ 点 $A$, $P$ を通り $y$ 軸上に中心を持つ円の半径を $r$ とする。$P$ が曲線上を限りなく $A$ に近づくとき、$r$ の極限値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 点 $P$ の座標を $(x, \cos(2x))$ とする。円の中心は $y$ 軸上にあるので、その座標を $(0, b)$ とする。

(2) 円は点 $A(0, 1)$ と点 $P(x, \cos(2x))$ を通るので、中心 $(0, b)$ から $A$ と $P$ までの距離は等しく、それが半径 $r$ である。したがって、

$r^2 = (0 - 0)^2 + (b - 1)^2 = (x - 0)^2 + (\cos(2x) - b)^2$

$(b - 1)^2 = x^2 + (\cos(2x) - b)^2$

(3) 上の式を展開して $b$ について解く。

$b^2 - 2b + 1 = x^2 + \cos^2(2x) - 2b\cos(2x) + b^2$

$- 2b + 1 = x^2 + \cos^2(2x) - 2b\cos(2x)$

$2b(\cos(2x) - 1) = x^2 + \cos^2(2x) - 1$

$2b(\cos(2x) - 1) = x^2 - \sin^2(2x)$

$b = \frac{x^2 - \sin^2(2x)}{2(\cos(2x) - 1)}$

$b = \frac{x^2 - \sin^2(2x)}{-4\sin^2(x)}$

(4) $r^2 = (b - 1)^2$ より $r = |b - 1|$ である。$P$ が $A$ に近づくとき、$x \to 0$ となるので、$r$ の極限値は $\lim_{x \to 0} |b - 1|$ である。

(5) $\lim_{x \to 0} b$ を求める。

$\lim_{x \to 0} b = \lim_{x \to 0} \frac{x^2 - \sin^2(2x)}{-4\sin^2(x)}$

これは $\frac{0}{0}$ の不定形なので、ロピタルの定理を適用する。

$\lim_{x \to 0} \frac{2x - 2\sin(2x)\cos(2x)}{-8\sin(x)\cos(x)} = \lim_{x \to 0} \frac{2x - \sin(4x)}{-4\sin(2x)}$

これも $\frac{0}{0}$ の不定形なので、再度ロピタルの定理を適用する。

$\lim_{x \to 0} \frac{2 - 4\cos(4x)}{-8\cos(2x)} = \frac{2 - 4}{-8} = \frac{-2}{-8} = \frac{1}{4}$

(6) $\lim_{x \to 0} r = |\lim_{x \to 0} b - 1| = |\frac{1}{4} - 1| = |-\frac{3}{4}| = \frac{3}{4}$

3. 最終的な答え

$\frac{3}{4}$