(1) 関数 $f(x) = e^x - \sin(x)$ のマクローリン展開を3次まで求めよ。 (2) (1)で求めたマクローリン展開を$g(x)$とおく。関数$g(x)$の増減、凹凸を調べ、曲線$y=g(x)$の概形を描け。

1. 問題の内容

(1) 関数 $f(x) = e^x - \sin(x)$ のマクローリン展開を3次まで求めよ。

(2) (1)で求めたマクローリン展開を$g(x)$とおく。関数$g(x)$の増減、凹凸を調べ、曲線$y=g(x)$の概形を描け。

2. 解き方の手順

(1) 関数 $f(x) = e^x - \sin(x)$ のマクローリン展開を3次まで求める。

$e^x$と$\sin(x)$のマクローリン展開はそれぞれ以下の通りである。

$e^x = 1 + x + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^3}{3!} + O(x^4)$

$\sin(x) = x - \frac{x^3}{3!} + O(x^5)$

したがって、

$f(x) = e^x - \sin(x) = (1 + x + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{6} + O(x^4)) - (x - \frac{x^3}{6} + O(x^5))$

$f(x) = 1 + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3} + O(x^4)$

3次までのマクローリン展開は

$f(x) = 1 + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3}$

(2) (1)で求めたマクローリン展開を$g(x)$とおく。関数$g(x)$の増減、凹凸を調べ、曲線$y=g(x)$の概形を描く。

$g(x) = 1 + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3}$

$g'(x) = x + x^2 = x(1+x)$

$g''(x) = 1 + 2x$

増減表は以下のようになる。

$x$ | ... | -1 | ... | 0 | ...

------- | -------- | -------- | -------- | -------- | --------

$g'(x)$ | + | 0 | - | 0 | +

$g(x)$ | 増加 | 5/6 | 減少 | 1 | 増加

凹凸は以下のようになる。

$x$ | ... | -1/2 | ...

------- | -------- | -------- | --------

$g''(x)$ | - | 0 | +

$g(x)$ | 凸 | 13/24 | 凹

$x=-1$で極大値$g(-1) = 1 + \frac{1}{2} - \frac{1}{3} = \frac{5}{6}$

$x=0$で極小値$g(0) = 1$

$x=-\frac{1}{2}$で変曲点$g(-\frac{1}{2}) = 1 + \frac{1}{2}(\frac{1}{4}) + \frac{1}{3}(-\frac{1}{8}) = 1 + \frac{1}{8} - \frac{1}{24} = \frac{24+3-1}{24} = \frac{26}{24} = \frac{13}{12}$

グラフの概形は、$x=-1$付近で上に凸、$x=0$付近で下に凸となり、y切片は1。

3. 最終的な答え

(1) $f(x) = 1 + \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3}$

(2) 関数$g(x)$は、$x=-1$で極大値$\frac{5}{6}$、$x=0$で極小値1をとる。また、$x < -\frac{1}{2}$で上に凸、$x > -\frac{1}{2}$で下に凸である。グラフの概形は、上記を考慮して描く。