座標空間に、原点を中心とする半径2の球面Sと、2つの底面がそれぞれ原点を中心とするxy平面上の半径2の円板と、点(0,0,5)を中心とする平面z=5上の半径2の円板である円柱Tがある。 (1) 点A(0,0,1)に対し、点P(x, y, z)が球面S上を $\overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{OA} = 0$ を満たしながら動くとき、x, yが満たす関係式を求めよ。 (2) 点B(0, 1, 1)に対し、点C(0, 2, 0)を通り $\overrightarrow{OB}$ に垂直な平面を$\alpha$とする。平面$\alpha$による円柱Tの側面の切り口を曲線Eとする。曲線E上を点Q(x, y, z)が動くとき、ベクトル $\overrightarrow{OQ}$ の大きさ $|\overrightarrow{OQ}|$ の最大値と最小値を求めよ。

幾何学ベクトル球面円柱平面空間図形最大値最小値
2025/7/24

1. 問題の内容

座標空間に、原点を中心とする半径2の球面Sと、2つの底面がそれぞれ原点を中心とするxy平面上の半径2の円板と、点(0,0,5)を中心とする平面z=5上の半径2の円板である円柱Tがある。
(1) 点A(0,0,1)に対し、点P(x, y, z)が球面S上を APOA=0\overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{OA} = 0 を満たしながら動くとき、x, yが満たす関係式を求めよ。
(2) 点B(0, 1, 1)に対し、点C(0, 2, 0)を通り OB\overrightarrow{OB} に垂直な平面をα\alphaとする。平面α\alphaによる円柱Tの側面の切り口を曲線Eとする。曲線E上を点Q(x, y, z)が動くとき、ベクトル OQ\overrightarrow{OQ} の大きさ OQ|\overrightarrow{OQ}| の最大値と最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
点A(0,0,1)と点P(x,y,z)について、AP=(x,y,z1)\overrightarrow{AP} = (x, y, z-1)OA=(0,0,1)\overrightarrow{OA} = (0, 0, 1)である。したがって、APOA=0\overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{OA} = 0 より、
x0+y0+(z1)1=0x \cdot 0 + y \cdot 0 + (z-1) \cdot 1 = 0
z1=0z - 1 = 0
z=1z = 1
点Pは球面S上にあるので、x2+y2+z2=22=4x^2 + y^2 + z^2 = 2^2 = 4を満たす。z=1z = 1を代入すると、
x2+y2+12=4x^2 + y^2 + 1^2 = 4
x2+y2=3x^2 + y^2 = 3
(2)
OB=(0,1,1)\overrightarrow{OB} = (0, 1, 1)である。平面α\alphaは点C(0, 2, 0)を通り、ベクトルOB\overrightarrow{OB}に垂直なので、平面α\alphaの方程式は、
0(x0)+1(y2)+1(z0)=00(x - 0) + 1(y - 2) + 1(z - 0) = 0
y2+z=0y - 2 + z = 0
y+z=2y + z = 2
円柱Tの側面は、x2+y2=4x^2 + y^2 = 4かつ0z50 \le z \le 5で表される。曲線E上の点Q(x, y, z)は、x2+y2=4x^2 + y^2 = 4かつy+z=2y + z = 2を満たす。よって、y=2zy = 2 - zx2+y2=4x^2 + y^2 = 4に代入すると、
x2+(2z)2=4x^2 + (2 - z)^2 = 4
x2+44z+z2=4x^2 + 4 - 4z + z^2 = 4
x2+z24z=0x^2 + z^2 - 4z = 0
x2=4zz2x^2 = 4z - z^2
OQ2=x2+y2+z2|\overrightarrow{OQ}|^2 = x^2 + y^2 + z^2
=(4zz2)+(2z)2+z2= (4z - z^2) + (2 - z)^2 + z^2
=4zz2+44z+z2+z2= 4z - z^2 + 4 - 4z + z^2 + z^2
=z2+4= z^2 + 4
0z50 \le z \le 5より、zの範囲は0z20 \le z \le 2 (なぜならば、x2=4zz20x^2=4z-z^2\ge 0より、z(4z)0z(4-z)\ge 0から0z40\le z\le 4。また、y=2zy=2-zで、x2+y2=4x^2+y^2=4かつx2+y2=4x^2+y^2=4より、この範囲と0z50 \le z \le 5の共通範囲である0z40\le z\le 4がzの範囲となるから。y=2zy=2-zなので、x2+(2z)2=4x^2+(2-z)^2=4より、x2+44z+z2=4x^2+4-4z+z^2=4となり、x2=4zz2x^2=4z-z^2を得る。x20x^2 \ge 0なので、4zz204z-z^2\ge 0よりz(4z)0z(4-z)\ge 0となるので、0z40\le z \le 4になる。さらに、x2+y2=4x^2+y^2=4よりy24y^2 \le 4となり、2y2-2\le y \le 2となるので、y=2zy=2-zから22z2-2\le 2-z\le 2となり、4z0-4\le -z \le 0より、0z40\le z \le 4になる。よって、zの範囲は、0z40\le z\le 4となる。)
OQ2=z2+4|\overrightarrow{OQ}|^2 = z^2 + 4 より、z=0z = 0のとき OQ2|\overrightarrow{OQ}|^2 は最小値4をとり、z=2z = 2のとき OQ2|\overrightarrow{OQ}|^2 は最大値8をとる。
したがって、OQ|\overrightarrow{OQ}| の最小値は 4=2\sqrt{4} = 2OQ|\overrightarrow{OQ}| の最大値は 8=22\sqrt{8} = 2\sqrt{2}となる。

3. 最終的な答え

(1) x2+y2=3x^2 + y^2 = 3
(2) 最大値:222\sqrt{2}, 最小値:2

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