$\lim_{x\to\infty} (\sqrt{x^2+ax}-bx)=3$ が成り立つように、$a$と$b$の値を定める問題です。

解析学極限関数の有理化数列の極限無限大
2025/7/24

1. 問題の内容

limx(x2+axbx)=3\lim_{x\to\infty} (\sqrt{x^2+ax}-bx)=3 が成り立つように、aabbの値を定める問題です。

2. 解き方の手順

まず、x2+axbx\sqrt{x^2+ax}-bxの形を有理化します。
x2+ax+bx\sqrt{x^2+ax}+bxを分子と分母にかけます。
limx(x2+axbx)=limx(x2+axbx)(x2+ax+bx)x2+ax+bx\lim_{x\to\infty} (\sqrt{x^2+ax}-bx) = \lim_{x\to\infty} \frac{(\sqrt{x^2+ax}-bx)(\sqrt{x^2+ax}+bx)}{\sqrt{x^2+ax}+bx}
=limx(x2+ax)b2x2x2+ax+bx= \lim_{x\to\infty} \frac{(x^2+ax)-b^2x^2}{\sqrt{x^2+ax}+bx}
=limx(1b2)x2+axx2+ax+bx= \lim_{x\to\infty} \frac{(1-b^2)x^2+ax}{\sqrt{x^2+ax}+bx}
=limx(1b2)x2+axx1+ax+bx= \lim_{x\to\infty} \frac{(1-b^2)x^2+ax}{x\sqrt{1+\frac{a}{x}}+bx}
=limxx2((1b2)+ax)x(1+ax+b)= \lim_{x\to\infty} \frac{x^2((1-b^2)+\frac{a}{x})}{x(\sqrt{1+\frac{a}{x}}+b)}
=limxx((1b2)+ax)(1+ax+b)= \lim_{x\to\infty} \frac{x((1-b^2)+\frac{a}{x})}{(\sqrt{1+\frac{a}{x}}+b)}
この極限が有限の値3になるためには、xxの係数が0である必要があります。つまり、1b2=01-b^2=0となる必要があります。
1b2=01-b^2=0より、b2=1b^2=1なので、b=±1b=\pm 1となります。
ここで、b=1b=-1とすると、x2+ax+bx\sqrt{x^2+ax}+bxの分母はx2+axx\sqrt{x^2+ax}-xとなり、この極限は正の無限大に発散してしまうため、b>0b>0である必要があります。したがって、b=1b=1となります。
b=1b=1のとき、
limx(x2+axx)=limxaxx2+ax+x=limxaxx1+ax+x=limxa1+ax+1\lim_{x\to\infty} (\sqrt{x^2+ax}-x) = \lim_{x\to\infty} \frac{ax}{\sqrt{x^2+ax}+x} = \lim_{x\to\infty} \frac{ax}{x\sqrt{1+\frac{a}{x}}+x} = \lim_{x\to\infty} \frac{a}{\sqrt{1+\frac{a}{x}}+1}
=a1+0+1=a2=3= \frac{a}{\sqrt{1+0}+1} = \frac{a}{2} = 3
したがって、a=6a=6となります。

3. 最終的な答え

a=6a=6, b=1b=1

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