1辺の長さが1の正方形 $S_1$ があり、$S_1$ に内接する円を $C_1$ とする。以下同様に、正方形 $S_n$ に内接する円を $C_n$ とし、円 $C_n$ に内接する正方形を $S_{n+1}$ とする。 (1) 正方形 $S_n$ の1辺の長さを $l_n$ とするとき、円 $C_n$ の半径を $l_n$ で表せ。 (2) 数列 $\{l_n\}$ の一般項を求めよ。 (3) 正方形 $S_n$ の内部から円 $C_n$ の内部を除いた部分の面積を $a_n$ とするとき、$\sum_{n=1}^{\infty} a_n$ を求めよ。

幾何学正方形数列等比数列面積無限級数
2025/7/24

1. 問題の内容

1辺の長さが1の正方形 S1S_1 があり、S1S_1 に内接する円を C1C_1 とする。以下同様に、正方形 SnS_n に内接する円を CnC_n とし、円 CnC_n に内接する正方形を Sn+1S_{n+1} とする。
(1) 正方形 SnS_n の1辺の長さを lnl_n とするとき、円 CnC_n の半径を lnl_n で表せ。
(2) 数列 {ln}\{l_n\} の一般項を求めよ。
(3) 正方形 SnS_n の内部から円 CnC_n の内部を除いた部分の面積を ana_n とするとき、n=1an\sum_{n=1}^{\infty} a_n を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 円 CnC_n は正方形 SnS_n に内接しているので、円 CnC_n の直径は正方形 SnS_n の1辺の長さに等しい。したがって、円 CnC_n の半径は正方形 SnS_n の1辺の長さの半分である。
よって、円 CnC_n の半径は ln2\frac{l_n}{2} である。
(2) 正方形 Sn+1S_{n+1} は円 CnC_n に内接しているので、正方形 Sn+1S_{n+1} の対角線の長さは円 CnC_n の直径に等しい。
正方形 Sn+1S_{n+1} の1辺の長さは ln+1l_{n+1} なので、対角線の長さは 2ln+1\sqrt{2}l_{n+1} である。
CnC_n の直径は lnl_n なので、2ln+1=ln\sqrt{2}l_{n+1} = l_n が成り立つ。
したがって、ln+1=12lnl_{n+1} = \frac{1}{\sqrt{2}}l_n となる。
これは数列 {ln}\{l_n\} が公比 12\frac{1}{\sqrt{2}} の等比数列であることを示している。
l1=1l_1 = 1 なので、ln=(12)n1=(22)n1l_n = (\frac{1}{\sqrt{2}})^{n-1} = (\frac{\sqrt{2}}{2})^{n-1} である。
(3) ana_n は正方形 SnS_n の面積から円 CnC_n の面積を引いたものである。
正方形 SnS_n の面積は ln2=((12)n1)2=(12)n1l_n^2 = ((\frac{1}{\sqrt{2}})^{n-1})^2 = (\frac{1}{2})^{n-1} である。
CnC_n の半径は ln2=12(12)n1\frac{l_n}{2} = \frac{1}{2} (\frac{1}{\sqrt{2}})^{n-1} なので、円 CnC_n の面積は π(ln2)2=π(12(12)n1)2=π4(12)n1\pi (\frac{l_n}{2})^2 = \pi (\frac{1}{2} (\frac{1}{\sqrt{2}})^{n-1})^2 = \frac{\pi}{4} (\frac{1}{2})^{n-1} である。
したがって、an=ln2π(ln2)2=(12)n1π4(12)n1=(1π4)(12)n1a_n = l_n^2 - \pi (\frac{l_n}{2})^2 = (\frac{1}{2})^{n-1} - \frac{\pi}{4} (\frac{1}{2})^{n-1} = (1-\frac{\pi}{4}) (\frac{1}{2})^{n-1} となる。
n=1an=n=1(1π4)(12)n1=(1π4)n=1(12)n1\sum_{n=1}^{\infty} a_n = \sum_{n=1}^{\infty} (1-\frac{\pi}{4}) (\frac{1}{2})^{n-1} = (1-\frac{\pi}{4}) \sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^{n-1} である。
n=1(12)n1\sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^{n-1} は初項1、公比 12\frac{1}{2} の等比数列の和なので、1112=2\frac{1}{1-\frac{1}{2}} = 2 である。
したがって、n=1an=(1π4)2=2π2\sum_{n=1}^{\infty} a_n = (1-\frac{\pi}{4}) \cdot 2 = 2 - \frac{\pi}{2} である。

3. 最終的な答え

(1) ln2\frac{l_n}{2}
(2) ln=(22)n1l_n = (\frac{\sqrt{2}}{2})^{n-1}
(3) 2π22 - \frac{\pi}{2}

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