問題は、定義に従って次の関数を微分することです。ただし、$a, b$ は定数で、$a \neq 0$ とします。 (1) $y = \frac{1}{ax+b}$ (2) $y = \sqrt{ax+b}$

1. 問題の内容

問題は、定義に従って次の関数を微分することです。ただし、$a, b$ は定数で、$a \neq 0$ とします。

(1) $y = \frac{1}{ax+b}$

(2) $y = \sqrt{ax+b}$

2. 解き方の手順

(1) $y = \frac{1}{ax+b}$ の場合：

微分の定義に従い、$y' = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h) - f(x)}{h}$ を計算します。

$f(x) = \frac{1}{ax+b}$ なので、

$f(x+h) = \frac{1}{a(x+h)+b} = \frac{1}{ax+ah+b}$

したがって、

$y' = \lim_{h \to 0} \frac{\frac{1}{ax+ah+b} - \frac{1}{ax+b}}{h}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{(ax+b) - (ax+ah+b)}{h(ax+ah+b)(ax+b)}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{-ah}{h(ax+ah+b)(ax+b)}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{-a}{(ax+ah+b)(ax+b)}$

$h \to 0$ のとき、

$y' = \frac{-a}{(ax+b)(ax+b)}$

$y' = \frac{-a}{(ax+b)^2}$

(2) $y = \sqrt{ax+b}$ の場合：

微分の定義に従い、$y' = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h) - f(x)}{h}$ を計算します。

$f(x) = \sqrt{ax+b}$ なので、

$f(x+h) = \sqrt{a(x+h)+b} = \sqrt{ax+ah+b}$

したがって、

$y' = \lim_{h \to 0} \frac{\sqrt{ax+ah+b} - \sqrt{ax+b}}{h}$

分子を有理化するために、$\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b}$ を分子と分母に掛けます。

$y' = \lim_{h \to 0} \frac{(\sqrt{ax+ah+b} - \sqrt{ax+b})(\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b})}{h(\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b})}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{(ax+ah+b) - (ax+b)}{h(\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b})}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{ah}{h(\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b})}$

$= \lim_{h \to 0} \frac{a}{\sqrt{ax+ah+b} + \sqrt{ax+b}}$

$h \to 0$ のとき、

$y' = \frac{a}{\sqrt{ax+b} + \sqrt{ax+b}}$

$y' = \frac{a}{2\sqrt{ax+b}}$

3. 最終的な答え

(1) $y' = \frac{-a}{(ax+b)^2}$

(2) $y' = \frac{a}{2\sqrt{ax+b}}$