3つの問題があります。 * **問19**: 成人女性15人の尿中の尿酸値を調べたところ、その平均値は4.4g/dl、標準偏差は0.59g/dlであった。平均尿酸値の90%信頼区間を求めよ。 * **問20**: ある島の原住民9人の上左側犬歯の長さを調べたところ、27.2, 29.3, 29.1, 26.0, 27.2, 24.6, 30.2, 27.6, 25.6 (単位はmm) であった。上左側犬歯の長さの平均の95%信頼区間を求めよ。 * **問21**: 全国一斉に数学のテストが行なわれた。受験生から120人を抽出したところ、平均58.3点、標準偏差12.4点であった。全受験生の得点の平均値の90%信頼区間を求めよ。

確率論・統計学信頼区間t分布標本平均標準偏差母平均
2025/7/24

1. 問題の内容

3つの問題があります。
* **問19**: 成人女性15人の尿中の尿酸値を調べたところ、その平均値は4.4g/dl、標準偏差は0.59g/dlであった。平均尿酸値の90%信頼区間を求めよ。
* **問20**: ある島の原住民9人の上左側犬歯の長さを調べたところ、27.2, 29.3, 29.1, 26.0, 27.2, 24.6, 30.2, 27.6, 25.6 (単位はmm) であった。上左側犬歯の長さの平均の95%信頼区間を求めよ。
* **問21**: 全国一斉に数学のテストが行なわれた。受験生から120人を抽出したところ、平均58.3点、標準偏差12.4点であった。全受験生の得点の平均値の90%信頼区間を求めよ。

2. 解き方の手順

* **問19**:

1. 信頼区間の公式を確認します。母分散が未知の場合の母平均の信頼区間は、標本平均$\bar{X}$、標本標準偏差$U$、サンプルサイズ$n$を用いて、

Xˉ±tα/2,n1Un\bar{X} \pm t_{\alpha/2, n-1} \frac{U}{\sqrt{n}}
で表されます。ここで、tα/2,n1t_{\alpha/2, n-1}は自由度n1n-1のt分布におけるα/2\alpha/2パーセント点です。

2. 問題文より、$\bar{X} = 4.4$, $U = 0.59$, $n = 15$, 信頼係数$1-\alpha = 0.90$ です。よって、$\alpha = 0.10$, $\alpha/2 = 0.05$ となります。

3. 自由度$n-1 = 14$ のt分布表から、$t_{0.05, 14} = 1.761$ を読み取ります。

4. 信頼区間を計算します。

4.4±1.7610.59154.4 \pm 1.761 \frac{0.59}{\sqrt{15}}
4.4±1.761×0.593.8734.4 \pm 1.761 \times \frac{0.59}{3.873}
4.4±1.761×0.1524.4 \pm 1.761 \times 0.152
4.4±0.2684.4 \pm 0.268
したがって、90%信頼区間は (4.132, 4.668) となります。
* **問20**:

1. まず、標本平均$\bar{X}$と標本標準偏差$U$を計算します。

2. 標本平均$\bar{X}$は、

Xˉ=27.2+29.3+29.1+26.0+27.2+24.6+30.2+27.6+25.69=246.89=27.42\bar{X} = \frac{27.2+29.3+29.1+26.0+27.2+24.6+30.2+27.6+25.6}{9} = \frac{246.8}{9} = 27.42

3. 標本標準偏差$U$は、

U=i=1n(xiXˉ)2n1U = \sqrt{\frac{\sum_{i=1}^{n} (x_i - \bar{X})^2}{n-1}}
各データのXˉ\bar{X}からの偏差の2乗を計算します。
(27.2-27.42)^2 = 0.0484
(29.3-27.42)^2 = 3.5344
(29.1-27.42)^2 = 2.8224
(26.0-27.42)^2 = 2.0164
(27.2-27.42)^2 = 0.0484
(24.6-27.42)^2 = 7.9524
(30.2-27.42)^2 = 7.7284
(27.6-27.42)^2 = 0.0324
(25.6-27.42)^2 = 3.3124
これらの合計は 27.496
したがって、U=27.4968=3.437=1.854U = \sqrt{\frac{27.496}{8}} = \sqrt{3.437} = 1.854

4. 信頼区間の公式は、$\bar{X} \pm t_{\alpha/2, n-1} \frac{U}{\sqrt{n}}$ です。

5. 問題文より、$\bar{X} = 27.42$, $U = 1.854$, $n = 9$, 信頼係数$1-\alpha = 0.95$ です。よって、$\alpha = 0.05$, $\alpha/2 = 0.025$ となります。

6. 自由度$n-1 = 8$ のt分布表から、$t_{0.025, 8} = 2.306$ を読み取ります。

7. 信頼区間を計算します。

27.42±2.3061.854927.42 \pm 2.306 \frac{1.854}{\sqrt{9}}
27.42±2.306×1.854327.42 \pm 2.306 \times \frac{1.854}{3}
27.42±2.306×0.61827.42 \pm 2.306 \times 0.618
27.42±1.42527.42 \pm 1.425
したがって、95%信頼区間は (25.995, 28.845) となります。
* **問21**:

1. $n > 30$ であるため、t分布ではなく標準正規分布で近似できます。

2. 信頼区間の公式は、$\bar{X} \pm z_{\alpha/2} \frac{U}{\sqrt{n}}$ です。ここで、$z_{\alpha/2}$は標準正規分布における$\alpha/2$パーセント点です。

3. 問題文より、$\bar{X} = 58.3$, $U = 12.4$, $n = 120$, 信頼係数$1-\alpha = 0.90$ です。よって、$\alpha = 0.10$, $\alpha/2 = 0.05$ となります。

4. 標準正規分布表から、$z_{0.05} = 1.645$ を読み取ります。

5. 信頼区間を計算します。

58.3±1.64512.412058.3 \pm 1.645 \frac{12.4}{\sqrt{120}}
58.3±1.645×12.410.9558.3 \pm 1.645 \times \frac{12.4}{10.95}
58.3±1.645×1.13258.3 \pm 1.645 \times 1.132
58.3±1.86258.3 \pm 1.862
したがって、90%信頼区間は (56.438, 60.162) となります。

3. 最終的な答え

* **問19**: (4.132, 4.668)
* **問20**: (25.995, 28.845)
* **問21**: (56.438, 60.162)

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