$a > 0$ かつ $p$ が実数のとき、広義積分 $\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p}$ が、$p > 1$ ならば $\frac{a^{1-p}}{p-1}$ に収束し、$p \leq 1$ ならば発散することを示す。

1. 問題の内容

$a > 0$ かつ $p$ が実数のとき、広義積分 $\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p}$ が、$p > 1$ ならば $\frac{a^{1-p}}{p-1}$ に収束し、$p \leq 1$ ならば発散することを示す。

2. 解き方の手順

まず、不定積分 $\int \frac{dx}{x^p}$ を計算する。

$p \neq 1$ のとき、

$$\int \frac{dx}{x^p} = \int x^{-p} dx = \frac{x^{-p+1}}{-p+1} + C = \frac{x^{1-p}}{1-p} + C$$

次に、$p = 1$ のとき、

$$\int \frac{dx}{x} = \log |x| + C$$

ここで、$a > 0$ より、$x > 0$ であるから、

$$\int \frac{dx}{x} = \log x + C$$

次に、広義積分 $\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p}$ を計算する。

(i) $p \neq 1$ のとき、

$$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p} = \lim_{t \to \infty} \int_{a}^{t} \frac{dx}{x^p} = \lim_{t \to \infty} \left[ \frac{x^{1-p}}{1-p} \right]_{a}^{t} = \lim_{t \to \infty} \left( \frac{t^{1-p}}{1-p} - \frac{a^{1-p}}{1-p} \right)$$

$p > 1$ のとき、$1-p < 0$ であるから、$\lim_{t \to \infty} t^{1-p} = 0$。

したがって、

$$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p} = 0 - \frac{a^{1-p}}{1-p} = \frac{a^{1-p}}{p-1}$$

$p < 1$ のとき、$1-p > 0$ であるから、$\lim_{t \to \infty} t^{1-p} = \infty$。

したがって、$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p}$ は発散する。

(ii) $p = 1$ のとき、

$$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x} = \lim_{t \to \infty} \int_{a}^{t} \frac{dx}{x} = \lim_{t \to \infty} \left[ \log x \right]_{a}^{t} = \lim_{t \to \infty} (\log t - \log a) = \infty$$

したがって、$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x}$ は発散する。

以上より、$p > 1$ ならば $\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p} = \frac{a^{1-p}}{p-1}$ に収束し、$p \leq 1$ ならば $\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p}$ は発散する。

3. 最終的な答え

$\int_{a}^{\infty} \frac{dx}{x^p} = \begin{cases} \frac{a^{1-p}}{p-1} & (p > 1) \\ \text{存在しない} & (p \leq 1) \end{cases}$