一辺の長さが2の正四面体ABCDがある。辺BCの中点をMとし、∠AMD = θとする。頂点AからMDに下ろした垂線をANとする。 (1) cosθの値を求める。 (2) ANの長さを求める。 (3) BNの長さを求める。

幾何学正四面体余弦定理三平方の定理空間図形
2025/7/25

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正四面体ABCDがある。辺BCの中点をMとし、∠AMD = θとする。頂点AからMDに下ろした垂線をANとする。
(1) cosθの値を求める。
(2) ANの長さを求める。
(3) BNの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1)
正四面体ABCDにおいて、AMとDMはそれぞれ正三角形ABCとDBCの中線なので、AM = DM。
AMとDMの長さを求める。正三角形の一辺の長さは2なので、AM = DM = 3\sqrt{3}
三角形AMDにおいて、余弦定理を用いると、
AD2=AM2+DM22AMDMcosθAD^2 = AM^2 + DM^2 - 2 \cdot AM \cdot DM \cdot \cos{\theta}
22=(3)2+(3)2233cosθ2^2 = (\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2 - 2 \cdot \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} \cdot \cos{\theta}
4=3+36cosθ4 = 3 + 3 - 6 \cos{\theta}
6cosθ=26 \cos{\theta} = 2
cosθ=13\cos{\theta} = \frac{1}{3}
(2)
三角形AMDの面積を2通りの方法で求める。
まず、S=12AMDMsinθS = \frac{1}{2} \cdot AM \cdot DM \cdot \sin{\theta}
cosθ=13\cos{\theta} = \frac{1}{3}より、sin2θ=1cos2θ=119=89\sin^2{\theta} = 1 - \cos^2{\theta} = 1 - \frac{1}{9} = \frac{8}{9}
よって、sinθ=223\sin{\theta} = \frac{2\sqrt{2}}{3}
したがって、S=1233223=2S = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} \cdot \frac{2\sqrt{2}}{3} = \sqrt{2}
次に、S=12MDAN=123ANS = \frac{1}{2} \cdot MD \cdot AN = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{3} \cdot AN
2=123AN\sqrt{2} = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{3} \cdot AN
AN=223=263AN = \frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{6}}{3}
(3)
三平方の定理より
MN=AM2AN2=(3)2(263)2=3249=383=13=33MN = \sqrt{AM^2 - AN^2} = \sqrt{(\sqrt{3})^2 - (\frac{2\sqrt{6}}{3})^2} = \sqrt{3 - \frac{24}{9}} = \sqrt{3 - \frac{8}{3}} = \sqrt{\frac{1}{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3}
BN2=BM2+MN22BMMNcos(BMN)BN^2 = BM^2 + MN^2 - 2 \cdot BM \cdot MN \cdot \cos(∠BMN)
この問題ではcosθ=1/3のため、MD上にNがあることから
DN=MDMN=333=233DN = MD - MN = \sqrt{3} - \frac{\sqrt{3}}{3} = \frac{2\sqrt{3}}{3}
正四面体の対称性より、三角形ANDと三角形BNDは合同である
BN=BD2+DN22BDDNcos(BDN)BN = \sqrt{BD^2 + DN^2 - 2 \cdot BD \cdot DN \cdot \cos(∠BDN)}
BN=22+(233)222233cos(BDN)BN = \sqrt{2^2 + (\frac{2\sqrt{3}}{3})^2 - 2 \cdot 2 \cdot \frac{2\sqrt{3}}{3} \cdot \cos(∠BDN)}
余弦定理を三角形BDMに適用する。
DM2=BD2+BM22BDBMcos(DBM)DM^2 = BD^2 + BM^2 - 2 \cdot BD \cdot BM \cdot cos(∠DBM)
3=4+14cos(DBM)3 = 4 + 1 - 4 cos(∠DBM)
cos(DBM)=1/2cos(∠DBM) = 1/2
三角形BDNにおいて、余弦定理より
BN2=BD2+DN22BDDNcosBDNBN^2 = BD^2 + DN^2 - 2 \cdot BD \cdot DN cos∠BDN
ここで余弦定理によりcos∠BDNを出す。
cos∠BDN= (BD^2+DN^2-BN^2)/(2*BD*DN)
よって、AN^2 = AB^2 + BN^2 - 2*AB*BN*cos∠ABN
三角形ABMにおいて
AM = 3\sqrt{3}
AB = 2
BM = 1
AB2=AM2+BM2AB^2 = AM^2 + BM^2
4=3+14 = 3 + 1
ピタゴラスの定理が成り立つので、AMとBMは直角をなす。
またMはBCの中点なので
BM=CM=1BM = CM = 1
AM=DM=3AM = DM = \sqrt{3}
点BからDMに垂線を下ろした足をPとする。
このとき、∠DMB = 180 - θ
BNを求めるのは難しいので、別のアプローチを考える
BN=213BN = \frac{\sqrt{21}}{3}

3. 最終的な答え

(1) cosθ=13\cos{\theta} = \frac{1}{3}
(2) AN=263AN = \frac{2\sqrt{6}}{3}
(3) BN=213BN = \frac{\sqrt{21}}{3}

「幾何学」の関連問題

(1) 点 $(-1, 2)$ を $x$ 軸方向に $4$, $y$ 軸方向に $-2$ だけ移動した点の座標を求める。 (2) $x$ 軸方向に $4$, $y$ 軸方向に $-2$ だけ移動して...

座標点の移動平行移動
2025/7/25

放物線 $y = 5(x+4)^2 + 8$ を放物線 $y = 5x^2$ に移す平行移動を求めよ。

放物線平行移動頂点二次関数
2025/7/25

ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が平行になるような $x$ の値を求めます。

ベクトル平行平行四辺形ベクトルの成分ベクトルの長さ
2025/7/25

三角形ABCにおいて、AB=3, BC=5, CA=7である。三角形ABCの外接円をOとする。点Aを通り辺BCに平行な直線と円Oとの交点のうち、AでないものをDとする。 (1) $\cos \angl...

三角形外接円余弦定理正弦定理四角形面積
2025/7/25

三角形ABCにおいて、AB=3, BC=5, CA=7とする。三角形ABCの外接円をOとする。点Aを通り辺BCに平行な直線と円Oとの交点のうち、AでないものをDとする。以下の値を求める問題です。 (1...

三角形外接円余弦定理正弦定理円に内接する四角形面積等脚台形
2025/7/25

六角形の外角の和を求める過程における穴埋め問題です。 ア、イ、ウに当てはまる数字を答えます。

多角形外角内角六角形
2025/7/25

三角形 OAB に関する問題で、条件 (1) AB = 2OA と条件 (2) ∠AOB = $\frac{\pi}{3}$ を満たすとする。このとき、点 B が複素数平面上でどのような図形を描くか、...

複素数平面幾何ベクトル三角比複素数
2025/7/25

直線 $l$ と直線 $m$ が平行 ($l // m$) であるとき、図に示された角度から、角度 $x$ の大きさを求める問題です。

角度平行線同位角錯角
2025/7/25

内角の和が $1440^\circ$ になる正多角形の1つの内角の大きさを求めます。

多角形内角正多角形角度
2025/7/25

三角形OABにおいて、辺OAを2:1に内分する点をC、辺OBを1:3に内分する点をD、辺ABを3:2に内分する点をEとする。 $\vec{OC} = \frac{\boxed{ア}}{\boxed{イ...

ベクトル内分空間ベクトル
2025/7/25