三角形ABCにおいて、AB=3, BC=5, CA=7とする。三角形ABCの外接円をOとする。点Aを通り辺BCに平行な直線と円Oとの交点のうち、AでないものをDとする。以下の値を求める問題です。 (1) $\cos \angle ABC$ (2) $\cos \angle ADC$ (3) 円Oの半径, 線分CDの長さ, 点Bから直線ADに下ろした垂線の長さ (4) 四角形ABCDの面積

幾何学三角形外接円余弦定理正弦定理円に内接する四角形面積等脚台形
2025/7/25

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=3, BC=5, CA=7とする。三角形ABCの外接円をOとする。点Aを通り辺BCに平行な直線と円Oとの交点のうち、AでないものをDとする。以下の値を求める問題です。
(1) cosABC\cos \angle ABC
(2) cosADC\cos \angle ADC
(3) 円Oの半径, 線分CDの長さ, 点Bから直線ADに下ろした垂線の長さ
(4) 四角形ABCDの面積

2. 解き方の手順

(1) cosABC\cos \angle ABCを求める。余弦定理より、
CA2=AB2+BC22ABBCcosABCCA^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos \angle ABC
72=32+52235cosABC7^2 = 3^2 + 5^2 - 2 \cdot 3 \cdot 5 \cdot \cos \angle ABC
49=9+2530cosABC49 = 9 + 25 - 30 \cos \angle ABC
30cosABC=3449=1530 \cos \angle ABC = 34 - 49 = -15
cosABC=1530=12\cos \angle ABC = -\frac{15}{30} = -\frac{1}{2}
(2) cosADC\cos \angle ADCを求める。四角形ABCDは円に内接するので、ADC+ABC=180\angle ADC + \angle ABC = 180^\circより、ADC=180ABC\angle ADC = 180^\circ - \angle ABC
したがって、cosADC=cos(180ABC)=cosABC=(12)=12\cos \angle ADC = \cos(180^\circ - \angle ABC) = - \cos \angle ABC = - (-\frac{1}{2}) = \frac{1}{2}
(3) 円Oの半径Rを求める。正弦定理より、
CAsinABC=2R\frac{CA}{\sin \angle ABC} = 2R
sin2ABC+cos2ABC=1\sin^2 \angle ABC + \cos^2 \angle ABC = 1 より、sin2ABC=1(12)2=114=34\sin^2 \angle ABC = 1 - (-\frac{1}{2})^2 = 1 - \frac{1}{4} = \frac{3}{4}
sinABC=34=32\sin \angle ABC = \sqrt{\frac{3}{4}} = \frac{\sqrt{3}}{2} (∵ ABC\angle ABCは三角形の内角なので正)
よって、732=2R\frac{7}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = 2R
2R=1432R = \frac{14}{\sqrt{3}}
R=73=733R = \frac{7}{\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{3}
次に、線分CDの長さを求める。ADとBCは平行であるから、四角形ABCDは等脚台形。したがって、CD = AB = 3。
次に、点Bから直線ADに下ろした垂線の長さを求める。AD//BCなので、DAB=ABC\angle DAB = \angle ABC。また、ADB=ACB\angle ADB = \angle ACB
ABC\triangle ABCにおいて、cosACB=72+5232275=49+25970=6570=1314\cos \angle ACB = \frac{7^2+5^2-3^2}{2 \cdot 7 \cdot 5} = \frac{49+25-9}{70} = \frac{65}{70} = \frac{13}{14}
sinACB=1(1314)2=196169196=27196=3314\sin \angle ACB = \sqrt{1 - (\frac{13}{14})^2} = \sqrt{\frac{196-169}{196}} = \sqrt{\frac{27}{196}} = \frac{3\sqrt{3}}{14}
したがって、ADB=ACB\angle ADB = \angle ACB
点BからADに下ろした垂線の足をHとする。
ABH\triangle ABHにおいて、sinHAB=BHAB\sin \angle HAB = \frac{BH}{AB}。ここでHAB=180DAB=180ABC\angle HAB = 180^\circ - \angle DAB = 180^\circ - \angle ABCsinHAB=sinABC=32\sin \angle HAB = \sin \angle ABC = \frac{\sqrt{3}}{2}
よって、32=BH3\frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{BH}{3}
BH=332BH = \frac{3\sqrt{3}}{2}
(4) 四角形ABCDの面積を求める。
四角形ABCDの面積 = 12(AD+BC)BH\frac{1}{2}(AD + BC) BH
AD=BC=5のとき、面積は0になるので違う。
ACB=ADB\angle ACB = \angle ADBであるから、弧ABに対する円周角は等しいのでAB = CD = 3である。
また、AD = BC = 5。
よって、四角形ABCDの面積 = 12(5+5)(332)=5332=1532\frac{1}{2}(5+5) (\frac{3\sqrt{3}}{2}) = 5 \cdot \frac{3\sqrt{3}}{2} = \frac{15\sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

(1) 12-\frac{1}{2}
(2) 12\frac{1}{2}
(3) 733\frac{7\sqrt{3}}{3}, 3, 332\frac{3\sqrt{3}}{2}
(4) 3934\frac{39\sqrt{3}}{4}
1

3. ア

1

4. エ

1

5. ウ

1

6. エ

1

7. ウ

1

8. イ

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