関数 $f(x) = \cos^3 x + \sin^3 x + \frac{1}{2} \cos x \sin x - \frac{1}{2} (\cos x + \sin x)$ が与えられ、$t = \cos x + \sin x$ と定義されています。 (1) $x$ が実数全体を動くとき、$t$ の最大値と最小値、およびそれらを与える $x$ の値を求めます。 (2) $f(x)$ を $t$ の式として表します。 (3) $x$ が実数全体を動くとき、$f(x)$ の最大値と最小値を求めます。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \cos^3 x + \sin^3 x + \frac{1}{2} \cos x \sin x - \frac{1}{2} (\cos x + \sin x)$ が与えられ、$t = \cos x + \sin x$ と定義されています。

(1) $x$ が実数全体を動くとき、$t$ の最大値と最小値、およびそれらを与える $x$ の値を求めます。

(2) $f(x)$ を $t$ の式として表します。

(3) $x$ が実数全体を動くとき、$f(x)$ の最大値と最小値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) $t = \cos x + \sin x$ の最大値と最小値を求める。

三角関数の合成を行うと $t = \sqrt{2} \sin (x + \frac{\pi}{4})$ となる。

$x$ が実数全体を動くとき、$x + \frac{\pi}{4}$ も実数全体を動く。

したがって、$\sin (x + \frac{\pi}{4})$ は $-1$ から $1$ までの値をとる。

よって、$t$ の最大値は $\sqrt{2}$ であり、最小値は $-\sqrt{2}$ である。

$t = \sqrt{2}$ となるのは、$\sin (x + \frac{\pi}{4}) = 1$ のとき。

$x + \frac{\pi}{4} = \frac{\pi}{2} + 2n\pi$ より、$x = \frac{\pi}{4} + 2n\pi$ ( $n$ は整数)。

$t = -\sqrt{2}$ となるのは、$\sin (x + \frac{\pi}{4}) = -1$ のとき。

$x + \frac{\pi}{4} = \frac{3\pi}{2} + 2n\pi$ より、$x = \frac{5\pi}{4} + 2n\pi$ ( $n$ は整数)。

(2) $f(x)$ を $t$ の式で表す。

$t = \cos x + \sin x$ より、$t^2 = \cos^2 x + 2 \cos x \sin x + \sin^2 x = 1 + 2 \cos x \sin x$。

よって、$\cos x \sin x = \frac{t^2 - 1}{2}$。

また、$f(x) = (\cos x + \sin x)(\cos^2 x - \cos x \sin x + \sin^2 x) + \frac{1}{2} \cos x \sin x - \frac{1}{2} (\cos x + \sin x)$

$= (\cos x + \sin x)(1 - \cos x \sin x) + \frac{1}{2} \cos x \sin x - \frac{1}{2} (\cos x + \sin x)$

$= t (1 - \frac{t^2 - 1}{2}) + \frac{1}{2} (\frac{t^2 - 1}{2}) - \frac{1}{2} t$

$= t - \frac{t^3}{2} + \frac{t}{2} + \frac{t^2}{4} - \frac{1}{4} - \frac{t}{2}$

$= t - \frac{t^3}{2} + \frac{t^2}{4} - \frac{1}{4}$

$f(t) = -\frac{1}{2} t^3 + \frac{1}{4} t^2 + t - \frac{1}{4}$

(3) $f(t) = -\frac{1}{2} t^3 + \frac{1}{4} t^2 + t - \frac{1}{4}$ の $-\sqrt{2} \le t \le \sqrt{2}$ における最大値と最小値を求める。

$f'(t) = -\frac{3}{2} t^2 + \frac{1}{2} t + 1$

$f'(t) = 0$ とすると、$-\frac{3}{2} t^2 + \frac{1}{2} t + 1 = 0$。

$3 t^2 - t - 2 = 0$

$(3t + 2)(t - 1) = 0$

$t = 1, -\frac{2}{3}$

$t = 1$ のとき、$f(1) = -\frac{1}{2} + \frac{1}{4} + 1 - \frac{1}{4} = \frac{1}{2}$

$t = -\frac{2}{3}$ のとき、$f(-\frac{2}{3}) = -\frac{1}{2} (-\frac{8}{27}) + \frac{1}{4} (\frac{4}{9}) - \frac{2}{3} - \frac{1}{4} = \frac{4}{27} + \frac{1}{9} - \frac{2}{3} - \frac{1}{4} = \frac{16 + 12 - 72 - 27}{108} = -\frac{71}{108}$

$t = \sqrt{2}$ のとき、$f(\sqrt{2}) = -\frac{1}{2} (2\sqrt{2}) + \frac{1}{4} (2) + \sqrt{2} - \frac{1}{4} = -\sqrt{2} + \frac{1}{2} + \sqrt{2} - \frac{1}{4} = \frac{1}{4}$

$t = -\sqrt{2}$ のとき、$f(-\sqrt{2}) = -\frac{1}{2} (-2\sqrt{2}) + \frac{1}{4} (2) - \sqrt{2} - \frac{1}{4} = \sqrt{2} + \frac{1}{2} - \sqrt{2} - \frac{1}{4} = \frac{1}{4}$

最大値は $\frac{1}{2}$ ($t=1$ のとき)、最小値は $-\frac{71}{108}$ ($t=-\frac{2}{3}$ のとき)。

$t = 1$ となるのは、$\cos x + \sin x = 1$ のとき。$\sqrt{2} \sin (x + \frac{\pi}{4}) = 1$ より、$\sin (x + \frac{\pi}{4}) = \frac{1}{\sqrt{2}}$。

$x + \frac{\pi}{4} = \frac{\pi}{4}, \frac{3\pi}{4} + 2n\pi$ より、$x = 0, \frac{\pi}{2} + 2n\pi$ ( $n$ は整数)。

3. 最終的な答え

(1) $t$ の最大値は $\sqrt{2}$ ($x = \frac{\pi}{4} + 2n\pi$)、最小値は $-\sqrt{2}$ ($x = \frac{5\pi}{4} + 2n\pi$) ( $n$ は整数)。

(2) $f(t) = -\frac{1}{2} t^3 + \frac{1}{4} t^2 + t - \frac{1}{4}$

(3) $f(x)$ の最大値は $\frac{1}{2}$ ($x = 0, \frac{\pi}{2} + 2n\pi$)、最小値は $-\frac{71}{108}$ (具体的な $x$ の値は省略)。