$\triangle ABC$ は $AB=AC$ である二等辺三角形です。辺 $AB$ 上に点 $D$、辺 $AC$ 上に点 $E$ を、$DB=EC$ となるようにとります。このとき、$\angle DCB = \angle EBC$ であることを証明します。

1. 問題の内容

$\triangle ABC$ は $AB=AC$ である二等辺三角形です。辺 $AB$ 上に点 $D$、辺 $AC$ 上に点 $E$ を、$DB=EC$ となるようにとります。このとき、$\angle DCB = \angle EBC$ であることを証明します。

2. 解き方の手順

$\triangle DBC$ と $\triangle EBC$ において、

まず、$DB=EC$ (仮定)

次に、$BC$ は共通

$\triangle ABC$ は二等辺三角形なので、$AB=AC$ です。

また、$DB = EC$ であるから、$AD=AB-DB=AC-EC=AE$。

したがって、$\triangle ABC$ において、$\angle ABC = \angle ACB$ (二等辺三角形の底角)。

$\triangle DBC$ と $\triangle EBC$ において、2辺とその間の角がそれぞれ等しいことを示せば、合同であることを証明できます。しかし、$DB=EC$, $BC$ は共通、$\angle DBC = \angle ECB$ は言えないため、合同とは言えません。

$\triangle EBC$と$\triangle DCB$について考えます。

$AB=AC$なので$\angle ABC = \angle ACB$　...(1)

$DB=EC$　...(2)

$BC$は共通 ...(3)

(1)(2)より、$\triangle EBC \equiv \triangle DCB$を示すことができれば、$\angle EBC=\angle DCB$ が言えます。

(2)(3)より、二辺はわかっています。

しかし、$\angle EBC = \angle DCB$を示すことは難しいので、別の方法を考えます。

$\triangle ABC$ は二等辺三角形なので $\angle ABC = \angle ACB$

$\triangle DBC$ と $\triangle EBC$ について、

$DB = EC$

$BC$ は共通

よって、2辺がそれぞれ等しい。

もし $\angle DBC = \angle ECB$ が言えれば、$\triangle DBC \equiv \triangle ECB$ となり $\angle DCB = \angle EBC$ が言えますが、$DB=EC$しか与えられていません。

$\triangle ABE$ と $\triangle ACD$ について考えます。

$AB = AC$ (仮定)

$AE = AD$ (証明済)

$\angle A = \angle A$ (共通)

よって $\triangle ABE \equiv \triangle ACD$ (2辺夾角相当)

したがって $\angle ABE = \angle ACD$

$\angle ABC = \angle ACB$ でもあるので、

$\angle ABC - \angle ABE = \angle ACB - \angle ACD$

つまり $\angle EBC = \angle DCB$

3. 最終的な答え

$\angle DCB = \angle EBC$ である。