以下の3つの線形変換に対応する行列 $A$ を求めます。 (1) 点 $(x, y)$ を点 $(3x - y, 5x - 3y)$ に写像する変換 (2) 点 $(1, -1)$ と $(-1, 4)$ をそれぞれ点 $(2, 0)$ と $(1, 6)$ に写像する変換 (3) 点 $(1, 1)$ を動かさず、点 $(1, -1)$ を点 $(-1, 1)$ に写像する変換

1. 問題の内容

以下の3つの線形変換に対応する行列 $A$ を求めます。

(1) 点 $(x, y)$ を点 $(3x - y, 5x - 3y)$ に写像する変換

(2) 点 $(1, -1)$ と $(-1, 4)$ をそれぞれ点 $(2, 0)$ と $(1, 6)$ に写像する変換

(3) 点 $(1, 1)$ を動かさず、点 $(1, -1)$ を点 $(-1, 1)$ に写像する変換

2. 解き方の手順

(1)

線形変換の行列 $A$ を $\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}$ とすると、

$\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3x - y \\ 5x - 3y \end{pmatrix}$

が成立します。

これから、$ax + by = 3x - y$ と $cx + dy = 5x - 3y$ が得られます。

したがって、$a = 3$, $b = -1$, $c = 5$, $d = -3$ となり、行列 $A$ は $\begin{pmatrix} 3 & -1 \\ 5 & -3 \end{pmatrix}$ です。

(2)

線形変換の行列 $A$ を $\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}$ とすると、

$\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 \\ 0 \end{pmatrix}$

$\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} -1 \\ 4 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 6 \end{pmatrix}$

これから、以下の連立方程式が得られます。

$a - b = 2$

$c - d = 0$

$-a + 4b = 1$

$-c + 4d = 6$

これらの式を解くと、$a = 3$, $b = 1$, $c = 2$, $d = 2$ となります。

したがって、行列 $A$ は $\begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}$ です。

(3)

線形変換の行列 $A$ を $\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}$ とすると、

$\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}$

$\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -1 \\ 1 \end{pmatrix}$

これから、以下の連立方程式が得られます。

$a + b = 1$

$c + d = 1$

$a - b = -1$

$c - d = 1$

これらの式を解くと、$a = 0$, $b = 1$, $c = 1$, $d = 0$ となります。

したがって、行列 $A$ は $\begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}$ です。

3. 最終的な答え

(1) $\begin{pmatrix} 3 & -1 \\ 5 & -3 \end{pmatrix}$

(2) $\begin{pmatrix} 3 & 1 \\ 2 & 2 \end{pmatrix}$

(3) $\begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}$