LC直列回路において、時刻 $t=0$ における電流が $I(0)=I_0$、コイル両端の電位差が $V_L(0)=V_0$ であるとき、時刻 $t$ における電流 $I(t)$ を求めよ。

応用数学微分方程式LC回路電気回路初期条件解法
2025/7/26

1. 問題の内容

LC直列回路において、時刻 t=0t=0 における電流が I(0)=I0I(0)=I_0、コイル両端の電位差が VL(0)=V0V_L(0)=V_0 であるとき、時刻 tt における電流 I(t)I(t) を求めよ。

2. 解き方の手順

LC直列回路における電流 I(t)I(t) は、以下の微分方程式に従います。
L \frac{dI(t)}{dt} + \frac{1}{C} \int I(t) dt = 0
この微分方程式を時間で微分すると、
L \frac{d^2I(t)}{dt^2} + \frac{1}{C} I(t) = 0
が得られます。これは、
\frac{d^2I(t)}{dt^2} + \frac{1}{LC} I(t) = 0
と書き換えることができます。
ω2=1LC\omega^2 = \frac{1}{LC} と置くと、
\frac{d^2I(t)}{dt^2} + \omega^2 I(t) = 0
この微分方程式の一般解は、
I(t) = A \cos(\omega t) + B \sin(\omega t)
と表されます。ここで、AABB は定数です。
初期条件 I(0)=I0I(0) = I_0 を用いると、
I(0) = A \cos(0) + B \sin(0) = A = I_0
したがって、A=I0A = I_0 が得られます。
次に、I(t)I(t) を時間で微分すると、
\frac{dI(t)}{dt} = -A \omega \sin(\omega t) + B \omega \cos(\omega t)
VL(t)=LdI(t)dtV_L(t) = L\frac{dI(t)}{dt}であるから、VL(0)=LdI(0)dt=V0V_L(0) = L \frac{dI(0)}{dt} = V_0 となります。
\frac{dI(0)}{dt} = -A \omega \sin(0) + B \omega \cos(0) = B \omega = \frac{V_0}{L}
したがって、B=V0Lω=V0L/C=V0CLB = \frac{V_0}{L\omega} = \frac{V_0}{\sqrt{L/C}} = V_0 \sqrt{\frac{C}{L}} が得られます。
よって、I(t)I(t) は、
I(t) = I_0 \cos(\omega t) + V_0 \sqrt{\frac{C}{L}} \sin(\omega t)
と表されます。

3. 最終的な答え

I(t) = I_0 \cos(\frac{t}{\sqrt{LC}}) + V_0 \sqrt{\frac{C}{L}} \sin(\frac{t}{\sqrt{LC}})

「応用数学」の関連問題

質量がそれぞれ0.2kgと0.3kgの物体AとBが、滑らかな水平面上に軽い糸で繋がれている。物体Aには左向きに1.0Nの力が、物体Bには右向きに1.5Nの力が加わっている。 (1) A, Bはどちら向...

力学運動方程式物理加速度張力
2025/7/26

質量2kgの物体Aと4kgの物体Bが軽い糸で繋がれて水平面上に置かれている。物体Bを12Nの力で右向きに引くとき、 (1) AとBの加速度を求める。 (2) AB間の糸の張力を求める。

力学運動方程式物理
2025/7/26

質量がそれぞれ2kg、3kgの物体A, Bが接して、なめらかな水平面上に置かれている。Aを右向きに20Nの力で押したとき、(1)物体の加速度、(2)A, Bが押し合う力をそれぞれ求める。

力学ニュートンの運動方程式加速度質量
2025/7/26

つるまきバネの下端に50gのおもりをつるすと全長が22cmになり、80gのおもりをつるすと全長が28cmになった。何もつるさないときのバネの長さと、このバネの弾性定数を求める問題です。

フックの法則弾性連立方程式物理
2025/7/26

与えられた2つの消費関数について、グラフを描き、限界消費性向を求める問題です。 消費関数は以下の通りです。 (1) $C = 100 + 0.8Y$ (2) $C = 150 + 0.7Y$ ここで、...

消費関数経済学グラフ一次関数限界消費性向
2025/7/26

## 問題の内容

ギブスの相律相図ギブズエネルギー熱力学自由度
2025/7/26

画像には、国際貿易に関する2つの問題(5.6と7)の一部が含まれています。5.6では相対価格と需要曲線(RD)に関する図が示され、7では貿易後の両国の所得と予算制約式に関する記述があります。特に7では...

経済学予算制約式相対価格貿易
2025/7/26

$4.32^n$ の整数部分が4桁であるような整数 $n$ の個数を求める問題です。ただし、$\log_{10} 2 = 0.3010$ および $\log_{10} 3 = 0.4771$ を使用し...

対数常用対数不等式桁数
2025/7/26

$\mu(x) = e^{\int 1 dx} = e^x$

微分方程式1階線形微分方程式積分因子
2025/7/26

$x$軸に沿って伝わる正弦波について、時刻$t=0$[s]における波の変位$y$の空間的な変化(図1)と、位置$x=0$[m]にある媒質の変位$y$の時間的な変化(図2)が与えられている。 (1) こ...

波動正弦波物理
2025/7/26