$m$, $n$, $k$ は自然数であるとき、命題「積 $mnk$ が偶数ならば、$m$, $n$, $k$ の少なくとも1つは偶数である」が真であることを証明する。

数論命題証明偶数奇数対偶整数の性質
2025/7/26

1. 問題の内容

mm, nn, kk は自然数であるとき、命題「積 mnkmnk が偶数ならば、mm, nn, kk の少なくとも1つは偶数である」が真であることを証明する。

2. 解き方の手順

この命題を証明するために、対偶を証明する。
元の命題:
mnkmnk が偶数     \implies mm, nn, kk の少なくとも1つは偶数
対偶:
mm, nn, kk のいずれも偶数でない     \implies mnkmnk は偶数でない
mm, nn, kk のいずれも偶数でないということは、mm, nn, kk がすべて奇数であるということである。
mm, nn, kk がすべて奇数であるとき、m=2a+1m = 2a + 1, n=2b+1n = 2b + 1, k=2c+1k = 2c + 1 (a,b,ca, b, c は整数) と表せる。
このとき、mnk=(2a+1)(2b+1)(2c+1)mnk = (2a + 1)(2b + 1)(2c + 1) を計算する。
mn=(2a+1)(2b+1)=4ab+2a+2b+1=2(2ab+a+b)+1mn = (2a + 1)(2b + 1) = 4ab + 2a + 2b + 1 = 2(2ab + a + b) + 1
これは奇数である。
次に、mnkmnk を計算する。
mnk=(2(2ab+a+b)+1)(2c+1)=4c(2ab+a+b)+2(2ab+a+b)+2c+1mnk = (2(2ab + a + b) + 1)(2c + 1) = 4c(2ab + a + b) + 2(2ab + a + b) + 2c + 1
=2(2c(2ab+a+b)+(2ab+a+b)+c)+1= 2(2c(2ab + a + b) + (2ab + a + b) + c) + 1
これは奇数である。したがって、mnkmnk は偶数でない。
したがって、対偶「mm, nn, kk のいずれも偶数でない     \implies mnkmnk は偶数でない」が真である。
対偶が真であるとき、元の命題「積 mnkmnk が偶数ならば、mm, nn, kk の少なくとも1つは偶数である」も真である。

3. 最終的な答え

mnkmnk が偶数ならば、mm, nn, kk の少なくとも1つは偶数である。

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