自然数 $n$ は20の倍数であり、正の約数の個数が15個である。このような自然数 $n$ をすべて求める。

数論約数素因数分解倍数整数の性質
2025/7/26

1. 問題の内容

自然数 nn は20の倍数であり、正の約数の個数が15個である。このような自然数 nn をすべて求める。

2. 解き方の手順

まず、nn が20の倍数であることから、n=20k=225kn = 20k = 2^2 \cdot 5 \cdot k (kk は自然数) と表せる。
次に、nn の約数の個数が15である条件を考える。約数の個数は、素因数分解したときの各素数の指数の組み合わせで決まる。15 = 3 x 5 = 15 x 1 であるから、nn の素因数分解は p14p^{14} または p2q4p^2q^4 または p4q2p^4q^2の形である必要がある(ただし、p,qp, qは異なる素数)。
n=225kn = 2^2 \cdot 5 \cdot k であることから、nn の素因数分解の形を考える。
nnp14p^{14} の形であることはありえない。なぜなら、 nnは20の倍数であり、少なくとも素因数2と5を持つ必要があるため。
したがって、nnp2q4p^2q^4または p4q2p^4q^2の形である必要がある。
ケース1:n=2a5b...n = 2^a \cdot 5^b \cdot ...(...は他の素数)
約数の個数 =(a+1)(b+1)...=15=(a+1)(b+1)... = 15
nn は20の倍数なので、a2a \ge 2 かつ b1b \ge 1
(i) n=2452=1625=400n = 2^4 \cdot 5^2 = 16 \cdot 25 = 400. これは20の倍数である。
(ii) n=2254=4625=2500n = 2^2 \cdot 5^4 = 4 \cdot 625 = 2500. これは20の倍数である。
(iii) n=214n = 2^{14}. これは20の倍数でない。
(iv) n=2432=169=144n = 2^4 \cdot 3^2 = 16 \cdot 9 = 144. これは20の倍数でない。
(v) n=2234=481=324n = 2^2 \cdot 3^4 = 4 \cdot 81 = 324. これは20の倍数でない。
15=3×515 = 3 \times 5 の場合を考慮する。
(a+1)(b+1)=3×5(a+1)(b+1) = 3 \times 5.
a+1=5,b+1=3a=4,b=2a+1=5, b+1=3 \Rightarrow a=4, b=2.
n=2452=1625=400n = 2^4 \cdot 5^2 = 16 \cdot 25 = 400.
a+1=3,b+1=5a=2,b=4a+1=3, b+1=5 \Rightarrow a=2, b=4.
n=2254=4625=2500n = 2^2 \cdot 5^4 = 4 \cdot 625 = 2500.
n=245p2    n divides 400p2n = 2^4 \cdot 5 \cdot p^2 \implies n \text{ divides } 400p^2, where p2,5p \ne 2, 5. Number of divisors: (5)(2)(3)=30(5)(2)(3)=30.
n=2254p0n = 2^2 \cdot 5^4 \cdot p^0, Number of divisors = 3×5=153 \times 5 =15, where p is any prime number that is absent from n.

3. 最終的な答え

400, 2500

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