ある地方政府が橋を建設する計画を立てている。橋の建設費用は3500万ドルで、維持費はかからない。住民は10万人おり、各住民の橋に関する需要曲線は $P = 120 - Q$ で表される。ここで、$P$ は通行料、$Q$ は通行回数である。 問題12では、首長が住民に350ドルの税金を課し、橋を無料で通行できるようにする提案をした場合、各住民が得る便益(消費者余剰から税金を引いたもの)を求める。 問題13では、橋が損失を被ることなく、通行料によって建設資金を調達する場合の、最低通行料を求める。通行料は1ドルから4ドルの間で0.5ドル刻みとする。

応用数学経済学需要曲線消費者余剰最適化
2025/7/27

1. 問題の内容

ある地方政府が橋を建設する計画を立てている。橋の建設費用は3500万ドルで、維持費はかからない。住民は10万人おり、各住民の橋に関する需要曲線は P=120QP = 120 - Q で表される。ここで、PP は通行料、QQ は通行回数である。
問題12では、首長が住民に350ドルの税金を課し、橋を無料で通行できるようにする提案をした場合、各住民が得る便益(消費者余剰から税金を引いたもの)を求める。
問題13では、橋が損失を被ることなく、通行料によって建設資金を調達する場合の、最低通行料を求める。通行料は1ドルから4ドルの間で0.5ドル刻みとする。

2. 解き方の手順

問題12:
まず、無料で橋を通行できる場合の各住民の消費者余剰を求める。通行料がゼロの時、需要曲線から通行回数 QQ が求まる。P=0P = 0P=120QP = 120 - Q に代入すると、Q=120Q = 120 となる。
消費者余剰は需要曲線と価格軸、そして価格(ここでは0)で囲まれた三角形の面積なので、
CS=12×(1200)×120=12×120×120=7200CS = \frac{1}{2} \times (120 - 0) \times 120 = \frac{1}{2} \times 120 \times 120 = 7200 ドルとなる。
次に、各住民が支払う税金350ドルを消費者余剰から引く。
7200350=68507200 - 350 = 6850 ドルが各住民が得る便益である。
問題13:
橋の建設費用は3500万ドルなので、これを10万人の住民で賄う必要がある。
1人当たりの負担額は 35,000,000/100,000=35035,000,000 / 100,000 = 350 ドルとなる。
通行料を PP とすると、通行回数 QQQ=120PQ = 120 - P となる。
住民全体の通行料収入は、100,000×P×Q100,000 \times P \times Q であり、これが3500万ドル以上になる必要がある。
つまり、100,000×P×(120P)35,000,000100,000 \times P \times (120 - P) \ge 35,000,000
これを整理すると、P(120P)350P(120 - P) \ge 350 となる。
PP の範囲は1ドルから4ドルの間で0.5ドル刻みなので、それぞれの値を代入して不等式を満たす最小の PP を探す。
* P=1.0P = 1.0 のとき、1.0×(1201.0)=119<3501.0 \times (120 - 1.0) = 119 < 350
* P=1.5P = 1.5 のとき、1.5×(1201.5)=1.5×118.5=177.75<3501.5 \times (120 - 1.5) = 1.5 \times 118.5 = 177.75 < 350
* P=2.0P = 2.0 のとき、2.0×(1202.0)=2.0×118=236<3502.0 \times (120 - 2.0) = 2.0 \times 118 = 236 < 350
* P=2.5P = 2.5 のとき、2.5×(1202.5)=2.5×117.5=293.75<3502.5 \times (120 - 2.5) = 2.5 \times 117.5 = 293.75 < 350
* P=3.0P = 3.0 のとき、3.0×(1203.0)=3.0×117=351>3503.0 \times (120 - 3.0) = 3.0 \times 117 = 351 > 350
したがって、最低通行料は3.0ドルである。

3. 最終的な答え

問題12の答え:6850ドル
問題13の答え:3.0ドル

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