図1は、物質AとBからなる混合物の相図であり、与えられた文章の空欄を埋める、図中の点eにおける物質の状態を説明する、ギブズエネルギーの大小関係を比較する、指定された点における相数、成分数、自由度を求める問題です。

応用数学相図ギブズエネルギー相律熱力学
2025/7/27

1. 問題の内容

図1は、物質AとBからなる混合物の相図であり、与えられた文章の空欄を埋める、図中の点eにおける物質の状態を説明する、ギブズエネルギーの大小関係を比較する、指定された点における相数、成分数、自由度を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 文章の空欄を埋める
* ①, ②には物質の化学式が入る。図1の説明から、Aは水 (H2OH_2O)、Bは塩化ナトリウム (NaClNaCl) であることがわかる。
* ③, ⑤には図中の記号が入る。図を参考に、点alから温度を下げていくと、点bで純粋な塩化ナトリウムが析出し始める。よって、③はbとなる。点dまで冷却すると凝固し始める。よって、⑤はdとなる。
* ④には、残った液体中の塩化ナトリウムの濃度がどうなるか記述する。塩化ナトリウムが析出することで、液体中の塩化ナトリウムの濃度は小さくなる。
* ⑥には、dの組成を持つ溶液が何と呼ばれるか記述する。図の説明より、共晶組成と呼ばれる。
* ⑦には、共晶組成の温度が何と呼ばれるか記述する。図の説明より、共晶点と呼ばれる。
* ⑧には、点bが水の何点であるか記述する。点bは水の凝固点である。
* ⑨には、点bの温度を記述する。図から0℃である。
(2) 図1中の点eにおける物質の状態を説明する。
点eは固相と液相が共存する領域である。水と塩化ナトリウムが共存し、どちらも液体として存在している。
(3) 溶媒のギブズエネルギーの大小について
* (ア) a1とa4のギブズエネルギーを比較する。a1の方が温度が高いため、ギブズエネルギーは大きい。よって、a1 > a4。
* (イ) bとa3のギブズエネルギーを比較する。bの方が温度が低いため、ギブズエネルギーは小さい。よって、b < a3。
* (ウ) a2とdのギブズエネルギーを比較する。a2の方が温度が高いため、ギブズエネルギーは大きい。よって、a2 > d。
(4) 各点における相数、成分数、自由度を求める
* 成分数Cは、水(H2OH_2O)と塩化ナトリウム(NaClNaCl)の二成分系なので、C=2となる。
* 自由度Fは、F=CP+2F = C - P + 2で計算する。
* 点c:P=1 (液相), C=2, F=2-1+2=3
* 点a3:P=1 (液相), C=2, F=2-1+2=3
* 点d:P=2 (固相2つ), C=2, F=2-2+2=2

3. 最終的な答え

(1)
図1は、(水H2OH_2O)と(塩化ナトリウムNaClNaCl)の相図である。
点alから温度を徐々に下げていくと、点(b)で純粋な(塩化ナトリウムNaClNaCl)が析出し始める。
さらに温度を下げていくと、かなりの量が析出し、残った液体中の塩化ナトリウムの濃度は(小さ)くなる。
点(d)まで冷却すると、溶液は凝固し始める。dの組成を持つ溶液を(共晶)組成といい、水と塩化ナトリウムが同時に結晶化する温度である。
この温度を(共晶)点と呼ぶ。bは水の(凝固)点であり、(0)℃である。
(2)
点eにおいて、水と塩化ナトリウムが液体として共存している状態である。
(3)
(ア) a1 > a4
(イ) b < a3
(ウ) a2 > d
(4)
点c: P=1 C=2 F=3
点a3: P=1 C=2 F=3
点d: P=2 C=2 F=2

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