曲線 $C: y = |x^2 - x - 2| - x + 1$ と直線 $l: y = -x + a$ がある。 (1) $C$ のグラフの概形を描く。 (2) $C$ と $l$ が接するときの $a$ の値を求める。 (3) $C$ と $l$ の共有点の個数が $a$ の値によってどのように変わるかを調べる。

代数学絶対値二次関数グラフ接線共有点判別式
2025/7/27

1. 問題の内容

曲線 C:y=x2x2x+1C: y = |x^2 - x - 2| - x + 1 と直線 l:y=x+al: y = -x + a がある。
(1) CC のグラフの概形を描く。
(2) CCll が接するときの aa の値を求める。
(3) CCll の共有点の個数が aa の値によってどのように変わるかを調べる。

2. 解き方の手順

(1) CC のグラフの概形をかく。
まず、y=x2x2y = x^2 - x - 2 のグラフをかく。
y=x2x2=(x2)(x+1)y = x^2 - x - 2 = (x-2)(x+1) より、xx 軸との交点は x=1,2x = -1, 2 である。
頂点は、x=12x = \frac{1}{2} のとき、y=(12)2122=14122=94y = (\frac{1}{2})^2 - \frac{1}{2} - 2 = \frac{1}{4} - \frac{1}{2} - 2 = -\frac{9}{4} である。
したがって、y=x2x2y = x^2 - x - 2 のグラフは、xx 軸との交点が (1,0),(2,0)(-1, 0), (2, 0)、頂点が (12,94)(\frac{1}{2}, -\frac{9}{4}) の放物線である。
次に、y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフをかく。
x2x20x^2 - x - 2 \geq 0 のとき、すなわち x1x \leq -1 または x2x \geq 2 のとき、y=x2x2y = x^2 - x - 2 である。
x2x2<0x^2 - x - 2 < 0 のとき、すなわち 1<x<2-1 < x < 2 のとき、y=(x2x2)=x2+x+2y = -(x^2 - x - 2) = -x^2 + x + 2 である。
したがって、y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフは、x1x \leq -1 または x2x \geq 2 のとき、y=x2x2y = x^2 - x - 2 であり、1<x<2-1 < x < 2 のとき、y=x2+x+2y = -x^2 + x + 2 である。
x2+x+2=(x2x2)+4=(x1/2)2+9/4-x^2+x+2 = -(x^2-x-2)+4 = -(x-1/2)^2+9/4
最後に、y=x2x2x+1y = |x^2 - x - 2| - x + 1 のグラフをかく。
y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフを yy 軸方向に x+1-x+1 だけ平行移動したものが y=x2x2x+1y = |x^2 - x - 2| - x + 1 のグラフである。
(2) CCll が接するときの aa の値を求める。
y=x2x2x+1y = |x^2 - x - 2| - x + 1y=x+ay = -x + a が接するとき、x2x2x+1=x+a|x^2 - x - 2| - x + 1 = -x + a を満たす xx が存在する。
x2x2=a1|x^2 - x - 2| = a - 1 である。
x2x20x^2 - x - 2 \geq 0 のとき、すなわち x1x \leq -1 または x2x \geq 2 のとき、x2x2=a1x^2 - x - 2 = a - 1 である。
x2x(a+1)=0x^2 - x - (a + 1) = 0 である。
この方程式が重解を持つとき、D=(1)24(1)(a1)=1+4a+4=4a+5=0D = (-1)^2 - 4(1)(-a - 1) = 1 + 4a + 4 = 4a + 5 = 0 より、a=54a = -\frac{5}{4} である。
このとき、x=12x = \frac{1}{2} となり、x1x \leq -1 または x2x \geq 2 を満たさないので、a=54a = -\frac{5}{4} は不適である。
x2x(a+1)=0x^2 - x - (a + 1) = 0 の判別式が正で、解の一つがx=1x=-1またはx=2x=2となるときを考える。
x=1x=-1のとき、1+1(a+1)=1a=01+1-(a+1)=1-a=0より、a=1a=1
x=2x=2のとき、42(a+1)=1a=04-2-(a+1)=1-a=0より、a=1a=1
x2x2<0x^2 - x - 2 < 0 のとき、すなわち 1<x<2-1 < x < 2 のとき、(x2x2)=a1-(x^2 - x - 2) = a - 1 である。
x2+x+2=a1-x^2 + x + 2 = a - 1 である。
x2x(3a)=0x^2 - x - (3 - a) = 0 である。
この方程式が重解を持つとき、D=(1)24(1)((3a))=1+124a=134a=0D = (-1)^2 - 4(1)(-(3 - a)) = 1 + 12 - 4a = 13 - 4a = 0 より、a=134a = \frac{13}{4} である。
このとき、x=12x = \frac{1}{2} となり、1<x<2-1 < x < 2 を満たすので、a=134a = \frac{13}{4} は適する。
x=1x=-1のとき、1+1(3a)=1+a=01+1-(3-a)=-1+a=0より、a=1a=1
x=2x=2のとき、42(3a)=1+a=04-2-(3-a)=-1+a=0より、a=1a=1
(3) CCll の共有点の個数が aa の値によってどのように変わるかを調べる。
y=x2x2x+1y = |x^2 - x - 2| - x + 1y=x+ay = -x + a の共有点の個数は、x2x2=a1|x^2 - x - 2| = a - 1 を満たす xx の個数に等しい。
a<1a < 1 のとき、解なし。
a=1a = 1 のとき、解は x=1x=-1またはx=2x=2。共有点は22個。
1<a<1341 < a < \frac{13}{4} のとき、4個。
a=134a = \frac{13}{4} のとき、3個。
a>134a > \frac{13}{4} のとき、2個。

3. 最終的な答え

(1) グラフは省略します
(2) a=1,134a = 1, \frac{13}{4}
(3) a<1a < 1 のとき、0個
a=1a = 1 のとき、2個
1<a<1341 < a < \frac{13}{4} のとき、4個
a=134a = \frac{13}{4} のとき、3個
a>134a > \frac{13}{4} のとき、2個

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