整数 $n$ について、以下の3つの命題を証明する。 (1) $n^2 + 3n$ は偶数である。 (2) $n^3 + 3n^2 + 2n$ は6の倍数である。 (3) $n$ が奇数ならば、$n^3 - n$ は12の倍数である。
2025/7/27
1. 問題の内容
整数 について、以下の3つの命題を証明する。
(1) は偶数である。
(2) は6の倍数である。
(3) が奇数ならば、 は12の倍数である。
2. 解き方の手順
(1) が偶数であることの証明
と変形できる。
が偶数のとき、 は奇数である。しかし、 が偶数なので、 は偶数となる。
が奇数のとき、 は偶数である。したがって、 は偶数となる。
いずれの場合も は偶数となるので、 は偶数である。
(2) が6の倍数であることの証明
と変形できる。
は連続する3つの整数である。
したがって、 は少なくとも1つの偶数と、3の倍数を含む。
よって、 は の倍数である。
ゆえに、 は6の倍数である。
(3) が奇数ならば、 は12の倍数であることの証明
が奇数なので、 (kは整数) と表せる。
となる。
は連続する2つの整数の積なので、必ず偶数である。
したがって、 (lは整数)と表せる。
ここで、 であり、が奇数なので、とは偶数である。
、 (pは整数)と表せる。
とは連続する2整数なので、どちらか一方は偶数である。よって、は偶数。
とおくと、となる。
しかしこれでは8の倍数にしかならない。
が奇数なので、 とおく。
は連続する2つの整数の積なので、偶数である。
したがって、 (mは整数) と表せる。
は奇数なので、8の倍数にしかならない。
しかし、 で、 と は連続する偶数なので、どちらかは4の倍数である。
したがって、 は 8の倍数に 3 も掛けられた数なので、24の倍数になる。
. は奇数より、 とおける。
. は常に偶数なので、 とおける。
.
ここで とすると、 となり、とすると、となる.
とすると、
とすると、
より、 で、 が 12 の倍数であるには、 (l は整数) となればよい。
すなわち、 であればよい。これは、 が 3 の倍数であることを意味する。
のいずれかが 3 の倍数であればよい。
が 3 の倍数であれば良い。 とすると、 となり、3 の倍数である。
が 3 の倍数であれば良い。 とすると、 より、 となり、3 の倍数である。
が 3 の倍数であれば良い。 とすると、 となり、 である。
が奇数であれば、 は整数となる。 とすると、 となる。
よって、 が奇数ならば、 は 12 の倍数である。
3. 最終的な答え
(1) は偶数である。
(2) は6の倍数である。
(3) が奇数ならば、 は12の倍数である。