与えられた行列 $A$ による線形変換によって、与えられた直線 $L$ がどのような直線に移されるかを求める問題です。 (1) $A = \begin{pmatrix} 2 & 0 \\ 3 & -4 \end{pmatrix}$、 $L: x + 3y = 0$ (2) $A = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}$、 $L: 2x - y + 3 = 0$

1. 問題の内容

与えられた行列 $A$ による線形変換によって、与えられた直線 $L$ がどのような直線に移されるかを求める問題です。

(1) $A = \begin{pmatrix} 2 & 0 \\ 3 & -4 \end{pmatrix}$、 $L: x + 3y = 0$

(2) $A = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}$、 $L: 2x - y + 3 = 0$

2. 解き方の手順

(1)

まず、変換前の点を $(x, y)$、変換後の点を $(x', y')$ とします。

$A$ による変換は

$\begin{pmatrix} x' \\ y' \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 & 0 \\ 3 & -4 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}$

と表されます。この式から、$x'$ と $y'$ を $x$ と $y$ で表すと、

$x' = 2x$

$y' = 3x - 4y$

となります。

したがって、$x = \frac{x'}{2}$ であり、これを $y' = 3x - 4y$ に代入すると、

$y' = \frac{3}{2} x' - 4y$

となります。これから、$y = \frac{1}{4} (\frac{3}{2} x' - y')$ となります。

直線 $L$ の方程式 $x + 3y = 0$ に、$x$ と $y$ を $x'$ と $y'$ で表した式を代入すると、

$\frac{x'}{2} + 3 \cdot \frac{1}{4} (\frac{3}{2} x' - y') = 0$

$\frac{x'}{2} + \frac{9}{8} x' - \frac{3}{4} y' = 0$

$4x' + 9x' - 6y' = 0$

$13x' - 6y' = 0$

したがって、変換後の直線の方程式は $13x - 6y = 0$ となります。

(2)

同様に、変換前の点を $(x, y)$、変換後の点を $(x', y')$ とします。

$A$ による変換は

$\begin{pmatrix} x' \\ y' \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}$

と表されます。この式から、$x'$ と $y'$ を $x$ と $y$ で表すと、

$x' = 2x - y$

$y' = x + 2y$

となります。

この連立方程式を $x$ と $y$ について解きます。

$2x' = 4x - 2y$

$y' = x + 2y$

$2x' + y' = 5x$

$x = \frac{1}{5} (2x' + y')$

$x' = 2x - y$

$2y' = 2x + 4y$

$2y' - x' = 5y$

$y = \frac{1}{5} (2y' - x')$

直線 $L$ の方程式 $2x - y + 3 = 0$ に、$x$ と $y$ を $x'$ と $y'$ で表した式を代入すると、

$2 \cdot \frac{1}{5} (2x' + y') - \frac{1}{5} (2y' - x') + 3 = 0$

$\frac{1}{5} (4x' + 2y' - 2y' + x') + 3 = 0$

$\frac{1}{5} (5x') + 3 = 0$

$x' + 3 = 0$

したがって、変換後の直線の方程式は $x + 3 = 0$ となります。

3. 最終的な答え

(1) $13x - 6y = 0$

(2) $x + 3 = 0$