箱 A, B にはそれぞれ 1, 1, 1, 2, 2, 3 のカードが 6 枚入っている。数直線上に点 P, Q があり、初期座標はそれぞれ 0, 6 である。操作 S は箱 A からカードを一枚引き、P をカードの数だけ正の方向に動かす。操作 T は箱 B からカードを一枚引き、Q をカードの数だけ負の方向に動かす。 (1) 操作 S を 2 回繰り返す。 (i) 2 回目の操作後に P の座標が 6 となる確率を求める。 (ii) 2 回目の操作後に P の座標が 4 となる確率を求める。 (2) 操作 S, T を同時に行う操作を U とする。操作 U を 3 回繰り返す。 (i) 1 回目、2 回目、3 回目の操作のいずれかで P, Q の座標がともに 3 となる確率を求める。 (ii) 1 回目、2 回目、3 回目の操作のいずれかで P, Q の座標が一致したとき、一致した座標が 3 である条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率期待値事象条件付き確率
2025/7/27

1. 問題の内容

箱 A, B にはそれぞれ 1, 1, 1, 2, 2, 3 のカードが 6 枚入っている。数直線上に点 P, Q があり、初期座標はそれぞれ 0, 6 である。操作 S は箱 A からカードを一枚引き、P をカードの数だけ正の方向に動かす。操作 T は箱 B からカードを一枚引き、Q をカードの数だけ負の方向に動かす。
(1) 操作 S を 2 回繰り返す。
(i) 2 回目の操作後に P の座標が 6 となる確率を求める。
(ii) 2 回目の操作後に P の座標が 4 となる確率を求める。
(2) 操作 S, T を同時に行う操作を U とする。操作 U を 3 回繰り返す。
(i) 1 回目、2 回目、3 回目の操作のいずれかで P, Q の座標がともに 3 となる確率を求める。
(ii) 1 回目、2 回目、3 回目の操作のいずれかで P, Q の座標が一致したとき、一致した座標が 3 である条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1)
(i) 2 回の操作で P の座標が 6 になるのは、1 回目と 2 回目に引いたカードの数の合計が 6 になるときである。カードの組み合わせは (3, 3), (2, 4), (4, 2), (1, 5), (5, 1) の可能性があるが、箱に入っているカードは 1, 1, 1, 2, 2, 3 なので、(3, 3), (2, 4), (4, 2), (1, 5), (5, 1) のうち、(3, 3), (2, 4), (4, 2)はありえない。
1回目、2回目の数字の組み合わせが(3,3)の場合、確率は 1/61/6=1/361/6 * 1/6 = 1/36
1回目、2回目の数字の組み合わせが(2,4)または(4,2)の場合、確率は0。
1回目、2回目の数字の組み合わせが(1,5)または(5,1)の場合、確率は0。
したがって、確率は 1/361/36
(ii) 2 回の操作で P の座標が 4 になるのは、1 回目と 2 回目に引いたカードの数の合計が 4 になるときである。カードの組み合わせは (1, 3), (3, 1), (2, 2) である。
(1, 3) の確率は (3/6)(1/6)=3/36(3/6) * (1/6) = 3/36
(3, 1) の確率は (1/6)(3/6)=3/36(1/6) * (3/6) = 3/36
(2, 2) の確率は (2/6)(2/6)=4/36(2/6) * (2/6) = 4/36
したがって、確率は (3/36)+(3/36)+(4/36)=10/36=5/18(3/36) + (3/36) + (4/36) = 10/36 = 5/18
(2)
(i) P, Q の座標がともに 3 となるのは、P が 3, Q が 3 となるとき。P が 3 となるのはカード 3 を引く確率 1/61/6 。Q が 3 となるのは、6 - カード = 3, つまりカード 3 を引く確率 1/61/6。したがって、1 回の操作で P, Q がともに 3 となる確率は (1/6)(1/6)=1/36(1/6)*(1/6)=1/36
1 回目、2 回目、3 回目のいずれかで P, Q の座標がともに 3 となる確率は、
1(11/36)3=1(35/36)3=142875/46656=3781/466561 - (1 - 1/36)^3 = 1 - (35/36)^3 = 1 - 42875/46656 = 3781/46656
(ii) P, Q の座標が一致する確率は、P=Qとなる場合を考える。
P=0, Q=6 (最初)
P=1, Q=5, P=2, Q=4, P=3, Q=3, P=4, Q=2, P=5, Q=1, P=6, Q=0
1回の操作でPの座標がx、Qの座標が6-xとなる確率をpxp_xとする。
p0=0,p1=3/60/6=0,p2=2/60/6=0,p3=1/61/6=1/36,p4=0,p5=0,p6=0p_0 = 0, p_1 = 3/6 * 0/6 = 0, p_2 = 2/6 * 0/6 = 0, p_3 = 1/6 * 1/6 = 1/36, p_4 = 0, p_5 = 0, p_6 = 0
P, Q が一致したときに座標が 3 である条件付き確率は、
(P=3, Q=3)となる確率 / (P=Qとなる確率)。
1回目:(1/6)(1/6)=1/36。
2回目:P, Q が一致しない確率 (11/36)=35/36(1-1/36)=35/36なので、
3回目:P, Q が一致しない確率 (35/36)2(35/36)^2なので、
分母は1/36+(35/36)(1/36)+(35/36)2(1/36)1/36 + (35/36)(1/36) + (35/36)^2(1/36)
分子は、1回目の操作で一致し、その座標が3である確率。
求める条件付き確率は、1/361/36+(35/36)(1/36)+(35/36)2(1/36)=11+35/36+(35/36)2=362362+3635+352=12961296+1260+1225=12963781\frac{1/36}{1/36 + (35/36)(1/36) + (35/36)^2(1/36)} = \frac{1}{1 + 35/36 + (35/36)^2} = \frac{36^2}{36^2 + 36*35 + 35^2} = \frac{1296}{1296 + 1260 + 1225} = \frac{1296}{3781}

3. 最終的な答え

(1)
(i) 1/361/36
(ii) 5/185/18
(2)
(i) 3781/466563781/46656
(ii) 1296/37811296/3781

「確率論・統計学」の関連問題

すごろくゲームに関する以下の3つの問題に答えます。 (1) さいころを3回投げたときの出目がそれぞれ6, 5, 2の場合、コマが最終的にどこにあるかを求めます。 (2) さいころを2回投げてゲームが終...

確率すごろくサイコロ組み合わせ
2025/7/27

大小2つのサイコロを同時に投げるとき、事象A: 出る目の数の和が5以下である、と事象B: 2つとも奇数の目が出る、のどちらが起こりやすいか判断し、より起こりやすい方の確率を求める問題です。

確率サイコロ事象確率の比較
2025/7/27

この問題は、男子3人、女子2人の中からくじ引きで2人を選ぶときの確率を求める問題です。具体的には、 (1) 男子が2人選ばれる確率 (2) 男女それぞれ1人ずつ選ばれる確率 (3) 少なくとも1人は女...

確率組み合わせ場合の数順列
2025/7/27

クラス全体の通学にかかる時間の平均を求める問題です。通学時間は0分~10分、10分~20分、20分~30分、30分~40分、40分~50分、50分~60分の範囲に分かれており、それぞれの範囲に該当する...

平均統計度数分布データの分析
2025/7/27

太郎さんの中学校の1年生、2年生、3年生の生徒が1ヶ月に図書室から借りた本の冊数を度数分布表にまとめたものが与えられている。(1) では1年生の平均 $x$ を求める。(2) では3つの学年を合わせた...

平均度数分布表データの分析
2025/7/27

この問題は、資料の活用に関する問題です。具体的には、ヒストグラムの読み取り、相対度数の計算、平均値・中央値・最頻値の計算、有効数字を用いた近似値の表現について問われています。

ヒストグラム相対度数平均値中央値最頻値有効数字
2025/7/27

1枚のコインを繰り返し投げ、表が3回出るか、裏が3回出たところで終了する。コインの表と裏の出方は何通りあるか。

確率組み合わせ期待値
2025/7/27

大中小3つのサイコロを同時に投げたとき、目の和が12になる場合は何通りあるかを求める問題です。

確率サイコロ場合の数組み合わせ
2025/7/27

a, a, a, b, b, c の6個の文字から3個を選んで1列に並べる方法は何通りあるか。

順列組み合わせ場合の数数え上げ
2025/7/27

与えられた標本平均、母標準偏差、標本サイズから、母平均の95%信頼区間と99%信頼区間を求める。 標本平均は88点、母標準偏差は4.0点、標本サイズは16である。

信頼区間標本平均母平均母標準偏差統計的推測
2025/7/27