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与えられた3つの連立一次方程式を、拡大係数行列を階段行列に変形することで解く問題です。

代数学線形代数連立一次方程式行列拡大係数行列ガウスの消去法
2025/7/27

1. 問題の内容

与えられた3つの連立一次方程式を、拡大係数行列を階段行列に変形することで解く問題です。

2. 解き方の手順

(1)
与えられた連立一次方程式は
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
2x1−3x2+4x3=32x_1 - 3x_2 + 4x_3 = 3
3x1−x2=43x_1 - x_2 = 4
これに対する拡大係数行列は
(1−2312−3433−104)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 2 & -3 & 4 & 3 \\ 3 & -1 & 0 & 4 \end{pmatrix}
1行目を-2倍して2行目に足し、1行目を-3倍して3行目に足すと
(1−23101−2105−91)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 5 & -9 & 1 \end{pmatrix}
2行目を-5倍して3行目に足すと
(1−23101−21001−4)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 0 & 1 & -4 \end{pmatrix}
これを連立一次方程式に戻すと
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
x2−2x3=1x_2 - 2x_3 = 1
x3=−4x_3 = -4
よって、x3=−4x_3 = -4
x2=1+2x3=1+2(−4)=−7x_2 = 1 + 2x_3 = 1 + 2(-4) = -7
x1=1+2x2−3x3=1+2(−7)−3(−4)=1−14+12=−1x_1 = 1 + 2x_2 - 3x_3 = 1 + 2(-7) - 3(-4) = 1 - 14 + 12 = -1
(2)
与えられた連立一次方程式は
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
2x1−3x2+4x3=32x_1 - 3x_2 + 4x_3 = 3
3x1−x2−x3=83x_1 - x_2 - x_3 = 8
これに対する拡大係数行列は
(1−2312−3433−1−18)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 2 & -3 & 4 & 3 \\ 3 & -1 & -1 & 8 \end{pmatrix}
1行目を-2倍して2行目に足し、1行目を-3倍して3行目に足すと
(1−23101−2105−105)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 5 & -10 & 5 \end{pmatrix}
2行目を-5倍して3行目に足すと
(1−23101−210000)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}
これを連立一次方程式に戻すと
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
x2−2x3=1x_2 - 2x_3 = 1
x3=tx_3 = tとおくと、x2=1+2tx_2 = 1 + 2t
x1=1+2x2−3x3=1+2(1+2t)−3t=1+2+4t−3t=3+tx_1 = 1 + 2x_2 - 3x_3 = 1 + 2(1+2t) - 3t = 1 + 2 + 4t - 3t = 3 + t
(3)
与えられた連立一次方程式は
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
2x1−3x2+4x3=32x_1 - 3x_2 + 4x_3 = 3
3x1−x2−x3=93x_1 - x_2 - x_3 = 9
これに対する拡大係数行列は
(1−2312−3433−1−19)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 2 & -3 & 4 & 3 \\ 3 & -1 & -1 & 9 \end{pmatrix}
1行目を-2倍して2行目に足し、1行目を-3倍して3行目に足すと
(1−23101−2105−106)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 5 & -10 & 6 \end{pmatrix}
2行目を-5倍して3行目に足すと
(1−23101−210001)\begin{pmatrix} 1 & -2 & 3 & 1 \\ 0 & 1 & -2 & 1 \\ 0 & 0 & 0 & 1 \end{pmatrix}
これを連立一次方程式に戻すと
x1−2x2+3x3=1x_1 - 2x_2 + 3x_3 = 1
x2−2x3=1x_2 - 2x_3 = 1
0=10 = 1
最後の式が矛盾しているので、解なし。

3. 最終的な答え

(1) x1=−1,x2=−7,x3=−4x_1 = -1, x_2 = -7, x_3 = -4
(2) x1=3+t,x2=1+2t,x3=tx_1 = 3+t, x_2 = 1+2t, x_3 = t (tは任意の実数)
(3) 解なし

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