$n$ を自然数とするとき、$y = \sin x$ の第 $n$ 次導関数を求める問題です。

解析学三角関数導関数数学的帰納法微分
2025/7/27

1. 問題の内容

nn を自然数とするとき、y=sinxy = \sin x の第 nn 次導関数を求める問題です。

2. 解き方の手順

sinx\sin x の導関数を繰り返し計算し、規則性を見つけます。
まず、y=sinxy = \sin x とします。
1階微分: y=cosx=sin(x+π2)y' = \cos x = \sin(x + \frac{\pi}{2})
2階微分: y=sinx=sin(x+π)=sin(x+2π2)y'' = -\sin x = \sin(x + \pi) = \sin(x + 2\frac{\pi}{2})
3階微分: y=cosx=sin(x+3π2)y''' = -\cos x = \sin(x + \frac{3\pi}{2})
4階微分: y=sinx=sin(x+2π)=sin(x+4π2)y'''' = \sin x = \sin(x + 2\pi) = \sin(x + 4\frac{\pi}{2})
これらの結果から、sinx\sin xnn 次導関数は、
y^{(n)} = \sin(x + n\frac{\pi}{2})
と推測できます。
数学的帰納法で証明します。
(i) n=1n=1 のとき、y=sin(x+π2)=cosxy' = \sin(x + \frac{\pi}{2}) = \cos x となり成立します。
(ii) n=kn=k のとき、y(k)=sin(x+kπ2)y^{(k)} = \sin(x + k\frac{\pi}{2}) が成立すると仮定します。
(iii) n=k+1n=k+1 のとき、
y^{(k+1)} = \frac{d}{dx} y^{(k)} = \frac{d}{dx} \sin(x + k\frac{\pi}{2}) = \cos(x + k\frac{\pi}{2}) = \sin(x + k\frac{\pi}{2} + \frac{\pi}{2}) = \sin(x + (k+1)\frac{\pi}{2})
となり、n=k+1n=k+1 のときも成立します。
したがって、数学的帰納法により、y(n)=sin(x+nπ2)y^{(n)} = \sin(x + n\frac{\pi}{2}) が成り立ちます。

3. 最終的な答え

y(n)=sin(x+nπ2)y^{(n)} = \sin(x + n\frac{\pi}{2})

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