貨幣供給に関する問題で、預金準備率と現金・預金保有比率が与えられたときに、信用乗数、マネタリーベースに対する貨幣供給量、預金準備率が変化した場合の貨幣供給量の変化、そして預金準備率の上昇が貨幣供給量に与える影響を問う問題です。具体的には以下の4つの問いに答える必要があります。 (1) 信用乗数を求めよ。 (2) マネタリーベースが100兆円の時、貨幣供給量はいくらか。 (3) 預金準備率のみが0.2に変化したとする、マネタリーベースが100兆円の時、貨幣供給量はいくらか。 (4) 預金準備率の上昇は、貨幣供給量をどのように変化させるか。
2025/7/27
1. 問題の内容
貨幣供給に関する問題で、預金準備率と現金・預金保有比率が与えられたときに、信用乗数、マネタリーベースに対する貨幣供給量、預金準備率が変化した場合の貨幣供給量の変化、そして預金準備率の上昇が貨幣供給量に与える影響を問う問題です。具体的には以下の4つの問いに答える必要があります。
(1) 信用乗数を求めよ。
(2) マネタリーベースが100兆円の時、貨幣供給量はいくらか。
(3) 預金準備率のみが0.2に変化したとする、マネタリーベースが100兆円の時、貨幣供給量はいくらか。
(4) 預金準備率の上昇は、貨幣供給量をどのように変化させるか。
2. 解き方の手順
(1) 信用乗数の計算
信用乗数は、以下の式で計算されます。
問題文より、預金準備率は0.1、現金・預金保有比率は0.2なので、
選択肢の中で最も近いのは3なので、信用乗数は3とします。
(2) 貨幣供給量の計算
貨幣供給量は、以下の式で計算されます。
マネタリーベースが100兆円、信用乗数は(1)で求めた3とすると、
(3) 預金準備率が変化した場合の貨幣供給量の計算
預金準備率が0.2に変化した場合の信用乗数を計算します。現金・預金保有比率は0.2のままなので、
貨幣供給量 = 信用乗数 × マネタリーベース
選択肢に250兆円がないので、信用乗数の求め方をもう一度確認すると、設問1では選択肢を選ぶ必要があったため、近い数値を選択しましたが、ここでは正確に計算する必要があります。
設問1の信用乗数をとすると、
貨幣供給量 =
これでも選択肢に近しいものはありません。
問題文を再度確認すると、(3)では「預金準備率のみが0.2に変化したとする」とあります。これは、(1)で用いられた現金・預金保有比率は変更がないことを意味します。
ただし、(1)では信用乗数を整数で近似しましたが、本来であれば
で計算されるため、今回は
となります。
したがって、
より、
となります。
しかし、やはり選択肢の中に250兆円はありません。考えられる理由としては、問題文の読み間違い、または問題自体に誤りがあるかのいずれかです。ここでは、最も近い選択肢を選ぶという前提のもと、(a)の300兆円とします。
(4) 預金準備率の上昇が貨幣供給量に与える影響
預金準備率が上昇すると、信用乗数が小さくなります。信用乗数が小さくなると、マネタリーベースが一定の場合、貨幣供給量は減少します。
3. 最終的な答え
(1) (b) 3
(2) (a) 300兆円
(3) (a) 300兆円
(4) (b) 減少させる