ある会社が動画視聴サブスクリプションサービスを提供しており、契約状況が毎年変化すると予想されている。今年の契約世帯数が500世帯であるとき、来年と再来年の契約世帯数と非契約世帯数を、行列を用いて計算する。

代数学行列線形代数計算
2025/7/28

1. 問題の内容

ある会社が動画視聴サブスクリプションサービスを提供しており、契約状況が毎年変化すると予想されている。今年の契約世帯数が500世帯であるとき、来年と再来年の契約世帯数と非契約世帯数を、行列を用いて計算する。

2. 解き方の手順

まず、契約状況の変化を表す行列 AA を作成する。
契約ありから契約ありへの移行率は60%、契約なしから契約ありへの移行率は10%なので、行列の1行目は0.6と0.1となる。
契約ありから契約なしへの移行率は40%、契約なしから契約なしへの移行率は90%なので、行列の2行目は0.4と0.9となる。
よって、行列 AA は以下のようになる。
A=[0.60.10.40.9]A = \begin{bmatrix} 0.6 & 0.1 \\ 0.4 & 0.9 \end{bmatrix}
今年の契約世帯数と非契約世帯数を並べたベクトル xx は以下の通りである。
x=[5009500]x = \begin{bmatrix} 500 \\ 9500 \end{bmatrix}
来年の契約世帯数と非契約世帯数を表すベクトル AxAx を計算する。
Ax=[0.60.10.40.9][5009500]=[0.6×500+0.1×95000.4×500+0.9×9500]=[300+950200+8550]=[12508750]Ax = \begin{bmatrix} 0.6 & 0.1 \\ 0.4 & 0.9 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} 500 \\ 9500 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0.6 \times 500 + 0.1 \times 9500 \\ 0.4 \times 500 + 0.9 \times 9500 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 300 + 950 \\ 200 + 8550 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 1250 \\ 8750 \end{bmatrix}
したがって、来年の契約世帯数は1250世帯、非契約世帯数は8750世帯となる。
再来年の契約世帯数と非契約世帯数を表すベクトル A(Ax)A(Ax) を計算する。
A(Ax)=[0.60.10.40.9][12508750]=[0.6×1250+0.1×87500.4×1250+0.9×8750]=[750+875500+7875]=[16258375]A(Ax) = \begin{bmatrix} 0.6 & 0.1 \\ 0.4 & 0.9 \end{bmatrix} \begin{bmatrix} 1250 \\ 8750 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0.6 \times 1250 + 0.1 \times 8750 \\ 0.4 \times 1250 + 0.9 \times 8750 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 750 + 875 \\ 500 + 7875 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 1625 \\ 8375 \end{bmatrix}
したがって、再来年の契約世帯数は1625世帯、非契約世帯数は8375世帯となる。

3. 最終的な答え

来年の契約世帯数:1250世帯
来年の非契約世帯数:8750世帯
再来年の契約世帯数:1625世帯
再来年の非契約世帯数:8375世帯

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