半径1の円にAB=ACの二等辺三角形ABCが内接している。 (1) $\angle ABC = \theta$とするとき、三角形ABCの周の長さ$l$を$\theta$の式で表す。選択肢から適切なものを選ぶ。 (2) $l$の最大値$l_{max}$を求める。$\frac{dl}{d\theta}$の式と、最大値を与える$\theta$を求める。

幾何学三角比二等辺三角形最大値微分
2025/7/28

1. 問題の内容

半径1の円にAB=ACの二等辺三角形ABCが内接している。
(1) ABC=θ\angle ABC = \thetaとするとき、三角形ABCの周の長さllθ\thetaの式で表す。選択肢から適切なものを選ぶ。
(2) llの最大値lmaxl_{max}を求める。dldθ\frac{dl}{d\theta}の式と、最大値を与えるθ\thetaを求める。

2. 解き方の手順

(1)
円の中心をOとする。AB=ACAB = ACより、ABC=ACB=θ\angle ABC = \angle ACB = \thetaである。
BAC=π2θ\angle BAC = \pi - 2\thetaとなる。
正弦定理より、
BCsin(π2θ)=21\frac{BC}{\sin(\pi - 2\theta)} = 2 \cdot 1
BC=2sin(π2θ)=2sin(2θ)BC = 2\sin(\pi - 2\theta) = 2\sin(2\theta)
同様に、
ABsin(ACB)=21\frac{AB}{\sin(\angle ACB)} = 2 \cdot 1
AB=2sinθAB = 2\sin \theta
AC=2sinθAC = 2\sin \theta
よって、l=AB+BC+AC=2sinθ+2sinθ+2sin(2θ)=4sinθ+2sin(2θ)l = AB + BC + AC = 2\sin\theta + 2\sin\theta + 2\sin(2\theta) = 4\sin\theta + 2\sin(2\theta)
選択肢より、l=4sinθ+2sin(2θ)l = 4\sin\theta + 2\sin(2\theta)である。
(2)
l=4sinθ+2sin(2θ)l = 4\sin\theta + 2\sin(2\theta)より、
dldθ=4cosθ+4cos(2θ)\frac{dl}{d\theta} = 4\cos\theta + 4\cos(2\theta)
dldθ=4cosθ+4(2cos2θ1)=8cos2θ+4cosθ4\frac{dl}{d\theta} = 4\cos\theta + 4(2\cos^2\theta - 1) = 8\cos^2\theta + 4\cos\theta - 4
dldθ=4(2cos2θ+cosθ1)=4(2cosθ1)(cosθ+1)\frac{dl}{d\theta} = 4(2\cos^2\theta + \cos\theta - 1) = 4(2\cos\theta - 1)(\cos\theta + 1)
dldθ=2(2cosθ1)(2cosθ+2)\frac{dl}{d\theta} = 2(2\cos\theta - 1)(2\cos\theta + 2)
dldθ=2(cosθ+1)(2cosθ1)\frac{dl}{d\theta} = 2(\cos\theta + 1)(2\cos\theta - 1)
dldθ=0\frac{dl}{d\theta} = 0のとき、cosθ=1\cos\theta = -1またはcosθ=12\cos\theta = \frac{1}{2}
0<θ<π20 < \theta < \frac{\pi}{2}であるから、cosθ=12\cos\theta = \frac{1}{2}より、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}
θ=π6\theta = \frac{\pi}{6}とあるので、これは誤り。正しくはθ=π3\theta = \frac{\pi}{3}
cosθ=12\cos\theta = \frac{1}{2}のとき、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}

3. 最終的な答え

(1) l=4sinθ+2sin(2θ)l = 4\sin\theta + 2\sin(2\theta) (選択肢④)
(2) dldθ=2(cosθ+1)(2cosθ1)\frac{dl}{d\theta} = 2(\cos\theta + 1)(2\cos\theta - 1)
よって、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}のときllは最大となる。

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