与えられた2つの2変数関数について、マクローリン展開を3次の項まで求める問題です。 (1) $z = e^{x+y}$ (2) $z = e^x \cos y$

1. 問題の内容

与えられた2つの2変数関数について、マクローリン展開を3次の項まで求める問題です。

(1) $z = e^{x+y}$

(2) $z = e^x \cos y$

2. 解き方の手順

マクローリン展開は、多変数関数の原点周りでのテイラー展開です。2変数関数 $f(x, y)$ のマクローリン展開は以下のようになります。

$f(x, y) = f(0, 0) + f_x(0, 0)x + f_y(0, 0)y + \frac{1}{2}(f_{xx}(0, 0)x^2 + 2f_{xy}(0, 0)xy + f_{yy}(0, 0)y^2) + \frac{1}{6}(f_{xxx}(0, 0)x^3 + 3f_{xxy}(0, 0)x^2y + 3f_{xyy}(0, 0)xy^2 + f_{yyy}(0, 0)y^3) + ...$

ここで、$f_x$ は $f$ の $x$ に関する偏微分、$f_{xx}$ は $f$ の $x$ に関する2階偏微分、$f_{xy}$ は $f$ の $x$ と $y$ に関する混合偏微分を表します。

(1) $z = e^{x+y}$ の場合

まず、偏微分を計算します。

$z_x = e^{x+y}$

$z_y = e^{x+y}$

$z_{xx} = e^{x+y}$

$z_{xy} = e^{x+y}$

$z_{yy} = e^{x+y}$

$z_{xxx} = e^{x+y}$

$z_{xxy} = e^{x+y}$

$z_{xyy} = e^{x+y}$

$z_{yyy} = e^{x+y}$

これらの偏微分を $(0, 0)$ で評価するとすべて1になります。したがって、マクローリン展開は以下のようになります。

$z = 1 + x + y + \frac{1}{2}(x^2 + 2xy + y^2) + \frac{1}{6}(x^3 + 3x^2y + 3xy^2 + y^3) + ...$

$z = 1 + (x + y) + \frac{1}{2}(x + y)^2 + \frac{1}{6}(x + y)^3 + ...$

3次の項までを求めると、

$z = 1 + x + y + \frac{x^2}{2} + xy + \frac{y^2}{2} + \frac{x^3}{6} + \frac{x^2y}{2} + \frac{xy^2}{2} + \frac{y^3}{6}$

(2) $z = e^x \cos y$ の場合

まず、偏微分を計算します。

$z_x = e^x \cos y$

$z_y = -e^x \sin y$

$z_{xx} = e^x \cos y$

$z_{xy} = -e^x \sin y$

$z_{yy} = -e^x \cos y$

$z_{xxx} = e^x \cos y$

$z_{xxy} = -e^x \sin y$

$z_{xyy} = -e^x \cos y$

$z_{yyy} = e^x \sin y$

これらの偏微分を $(0, 0)$ で評価すると、

$z(0, 0) = 1$

$z_x(0, 0) = 1$

$z_y(0, 0) = 0$

$z_{xx}(0, 0) = 1$

$z_{xy}(0, 0) = 0$

$z_{yy}(0, 0) = -1$

$z_{xxx}(0, 0) = 1$

$z_{xxy}(0, 0) = 0$

$z_{xyy}(0, 0) = -1$

$z_{yyy}(0, 0) = 0$

したがって、マクローリン展開は以下のようになります。

$z = 1 + x + \frac{1}{2}(x^2 - y^2) + \frac{1}{6}(x^3 - 3xy^2) + ...$

3次の項までを求めると、

$z = 1 + x + \frac{x^2}{2} - \frac{y^2}{2} + \frac{x^3}{6} - \frac{xy^2}{2}$

3. 最終的な答え

(1) $z = 1 + x + y + \frac{x^2}{2} + xy + \frac{y^2}{2} + \frac{x^3}{6} + \frac{x^2y}{2} + \frac{xy^2}{2} + \frac{y^3}{6}$

(2) $z = 1 + x + \frac{x^2}{2} - \frac{y^2}{2} + \frac{x^3}{6} - \frac{xy^2}{2}$