$\arctan x$ の導関数が $\frac{1}{1+x^2}$ であることを、逆関数の微分の公式を用いて示す問題です。

解析学微分逆関数導関数arctan三角関数
2025/7/28

1. 問題の内容

arctanx\arctan x の導関数が 11+x2\frac{1}{1+x^2} であることを、逆関数の微分の公式を用いて示す問題です。

2. 解き方の手順

まず、y=arctanxy = \arctan x とおきます。このとき、x=tanyx = \tan y となります。逆関数の微分の公式は、dxdy0\frac{dx}{dy} \neq 0 のとき、
dydx=1dxdy\frac{dy}{dx} = \frac{1}{\frac{dx}{dy}}
で与えられます。
この公式を使って arctanx\arctan x の導関数を求めます。
x=tanyx = \tan yyy で微分すると、
dxdy=ddy(tany)=1cos2y=sec2y\frac{dx}{dy} = \frac{d}{dy}(\tan y) = \frac{1}{\cos^2 y} = \sec^2 y
となります。
sec2y=1+tan2y\sec^2 y = 1 + \tan^2 y であるから、
dxdy=1+tan2y=1+x2\frac{dx}{dy} = 1 + \tan^2 y = 1 + x^2
となります。
したがって、
dydx=1dxdy=11+x2\frac{dy}{dx} = \frac{1}{\frac{dx}{dy}} = \frac{1}{1+x^2}
となります。ここで、y=arctanxy = \arctan x であるから、
ddx(arctanx)=11+x2\frac{d}{dx}(\arctan x) = \frac{1}{1+x^2}
となります。

3. 最終的な答え

ddx(arctanx)=11+x2\frac{d}{dx}(\arctan x) = \frac{1}{1+x^2}

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