$x$ に関する2つの不等式 $(x - a^2)(x - 2a + 2) \le 0$ …① $|2x - 1| \le 2$ …② がある。$a$ は実数の定数とする。 (1) $a = 0$ のとき、①を解け。 (2) ②を解け。 (3) ①かつ②を満たす整数 $x$ がちょうど1個だけ存在するような $a$ の値の範囲を求めよ。
2025/7/28
## 解答
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1. 問題の内容
に関する2つの不等式
…①
…②
がある。 は実数の定数とする。
(1) のとき、①を解け。
(2) ②を解け。
(3) ①かつ②を満たす整数 がちょうど1個だけ存在するような の値の範囲を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) のとき、不等式①は となる。
であるから、 または である。
したがって、 または 。
(2) 不等式②は と同値である。
各辺に1を加えて 。
各辺を2で割って 。
(3) ①かつ②を満たす整数 がちょうど1個だけ存在する場合を考える。
②より であるから、整数 は 0 または 1 である。
* のとき、①の解は 。
* のとき、①の解は または 。
* のとき、となり、問題文より、は実数という前提なので、
(i) 整数 が 0 のみの場合。
が ①かつ②を満たし、 が ①を満たさない。
* のとき。 。これはありえない。
* のとき。
のとき、①の解は または 。②の解は。これらを両方満たすのは。
したがって、 または 。
から または 。
から 。
まとめると または 。
(ii) 整数 が 1 のみの場合。
が ①かつ②を満たし、 が ①を満たさない。
* のとき。 。これはありえない。
* のとき。
または 。
かつ
から 。
から 。
から、 または
から、
したがって、
まとめると、 または または 。つまり、 または
3. 最終的な答え
(1) または
(2)
(3) または
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1. 問題の内容
を実数の定数とする。 平面上に、
円
直線
がある。
(1) の中心の座標と半径を求めよ。
(2) と が接するような の値を求めよ。
(3) (2) のときの と の接点を とする。 において に接し、 軸上に中心があるような円の方程式を求めよ。
2. 解き方の手順
(1) 円 の方程式を変形する。
したがって、円 の中心の座標は 、半径は 1。
(2) 円 と直線 が接するとき、円の中心 と直線 すなわち との距離が半径 1 に等しい。
点と直線の距離の公式より、
両辺を2乗して
(3) (2) より、。
円 と直線 の接点 を求める。
と が接するので、連立させて、
したがって、。
求める円の中心を とすると、円は において に接するので、中心 と直線 との距離は円の半径 に等しい。
また、円は点 を通るので、
したがって、円の中心は であり、半径は 。
求める円の方程式は 。
3. 最終的な答え
(1) 中心 , 半径 1
(2)
(3)