整式 $P(x)$ が与えられており、$P(x)$ を $x-1$ で割った余りが 2 であり、$P(x)$ を $(x+1)^2$ で割った余りが $2x+5$ であるとする。 (1) $P(-1)$ を求める。 (2) $P(x)$ を $(x-1)(x+1)$ で割った余りを求める。 (3) $P(x)$ を $(x-1)(x+1)^2$ で割った余りを求める。

代数学多項式剰余の定理因数定理割り算の原理
2025/7/29

1. 問題の内容

整式 P(x)P(x) が与えられており、P(x)P(x)x1x-1 で割った余りが 2 であり、P(x)P(x)(x+1)2(x+1)^2 で割った余りが 2x+52x+5 であるとする。
(1) P(1)P(-1) を求める。
(2) P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1) で割った余りを求める。
(3) P(x)P(x)(x1)(x+1)2(x-1)(x+1)^2 で割った余りを求める。

2. 解き方の手順

(1) 余りの定理より、P(1)=2P(1) = 2 である。P(x)P(x)(x+1)2(x+1)^2 で割った余りが 2x+52x+5 であるから、P(x)=(x+1)2Q(x)+2x+5P(x) = (x+1)^2 Q(x) + 2x + 5 と表せる。ここで、x=1x = -1 を代入すると、
P(1)=(1+1)2Q(1)+2(1)+5=0+(2)+5=3P(-1) = (-1+1)^2 Q(-1) + 2(-1) + 5 = 0 + (-2) + 5 = 3
したがって、P(1)=3P(-1) = 3 である。
(2) P(x)P(x)(x1)(x+1)(x-1)(x+1) で割った余りを ax+bax+b とすると、P(x)=(x1)(x+1)S(x)+ax+bP(x) = (x-1)(x+1) S(x) + ax+b と表せる。
P(1)=a(1)+b=a+b=2P(1) = a(1) + b = a + b = 2
P(1)=a(1)+b=a+b=3P(-1) = a(-1) + b = -a + b = 3
これらを連立させて解くと、
a+b=2a+b = 2
a+b=3-a+b = 3
2b=52b = 5
b=52b = \frac{5}{2}
a=2b=252=12a = 2 - b = 2 - \frac{5}{2} = -\frac{1}{2}
したがって、余りは 12x+52-\frac{1}{2}x + \frac{5}{2} である。
(3) P(x)P(x)(x1)(x+1)2(x-1)(x+1)^2 で割った余りを R(x)R(x) とすると、
P(x)=(x1)(x+1)2T(x)+R(x)P(x) = (x-1)(x+1)^2 T(x) + R(x) と表せる。R(x)R(x) は 2次以下の多項式である。
P(x)P(x)(x+1)2(x+1)^2 で割った余りが 2x+52x+5 であるから、R(x)=A(x+1)2+2x+5R(x) = A(x+1)^2 + 2x+5 と表せる。
P(x)=(x1)(x+1)2T(x)+A(x+1)2+2x+5P(x) = (x-1)(x+1)^2 T(x) + A(x+1)^2 + 2x+5
P(1)=A(1+1)2+2(1)+5=4A+2+5=4A+7=2P(1) = A(1+1)^2 + 2(1) + 5 = 4A + 2 + 5 = 4A + 7 = 2
4A=54A = -5
A=54A = -\frac{5}{4}
R(x)=54(x+1)2+2x+5=54(x2+2x+1)+2x+5=54x2104x54+2x+5=54x252x54+2x+5=54x212x+154R(x) = -\frac{5}{4}(x+1)^2 + 2x + 5 = -\frac{5}{4}(x^2+2x+1) + 2x + 5 = -\frac{5}{4}x^2 - \frac{10}{4}x - \frac{5}{4} + 2x + 5 = -\frac{5}{4}x^2 - \frac{5}{2}x - \frac{5}{4} + 2x + 5 = -\frac{5}{4}x^2 - \frac{1}{2}x + \frac{15}{4}
したがって、余りは 54x212x+154-\frac{5}{4}x^2 - \frac{1}{2}x + \frac{15}{4} である。

3. 最終的な答え

(1) P(1)=3P(-1) = 3
(2) 12x+52-\frac{1}{2}x + \frac{5}{2}
(3) 54x212x+154-\frac{5}{4}x^2 - \frac{1}{2}x + \frac{15}{4}

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