問題は次の2つの不定積分を求めることです。 (1) $\int \frac{2x^2-1}{x+1} dx$ (2) $\int \frac{x}{(x+1)(x+2)} dx$

解析学積分不定積分部分分数分解有理関数
2025/7/30

1. 問題の内容

問題は次の2つの不定積分を求めることです。
(1) 2x21x+1dx\int \frac{2x^2-1}{x+1} dx
(2) x(x+1)(x+2)dx\int \frac{x}{(x+1)(x+2)} dx

2. 解き方の手順

(1)
まず、被積分関数 2x21x+1\frac{2x^2-1}{x+1} を多項式と分数の和に変形します。割り算を実行すると、2x21=(x+1)(2x2)+12x^2 - 1 = (x+1)(2x-2) + 1 となるので、
2x21x+1=2x2+1x+1\frac{2x^2-1}{x+1} = 2x-2 + \frac{1}{x+1}
したがって、
2x21x+1dx=(2x2+1x+1)dx=2xdx2dx+1x+1dx=x22x+logx+1+C\int \frac{2x^2-1}{x+1} dx = \int (2x-2 + \frac{1}{x+1}) dx = \int 2x dx - \int 2 dx + \int \frac{1}{x+1} dx = x^2 - 2x + \log|x+1| + C
(2)
被積分関数 x(x+1)(x+2)\frac{x}{(x+1)(x+2)} を部分分数分解します。すなわち、
x(x+1)(x+2)=Ax+1+Bx+2\frac{x}{(x+1)(x+2)} = \frac{A}{x+1} + \frac{B}{x+2}
となるような定数 A,BA, B を求めます。両辺に (x+1)(x+2)(x+1)(x+2) を掛けると、
x=A(x+2)+B(x+1)x = A(x+2) + B(x+1)
x=(A+B)x+(2A+B)x = (A+B)x + (2A+B)
両辺の係数を比較すると、
A+B=1A+B = 1
2A+B=02A+B = 0
これを解くと、A=1,B=2A = -1, B = 2 となります。したがって、
x(x+1)(x+2)=1x+1+2x+2\frac{x}{(x+1)(x+2)} = -\frac{1}{x+1} + \frac{2}{x+2}
よって、
x(x+1)(x+2)dx=(1x+1+2x+2)dx=1x+1dx+21x+2dx=logx+1+2logx+2+C\int \frac{x}{(x+1)(x+2)} dx = \int (-\frac{1}{x+1} + \frac{2}{x+2}) dx = -\int \frac{1}{x+1} dx + 2\int \frac{1}{x+2} dx = -\log|x+1| + 2\log|x+2| + C

3. 最終的な答え

(1) 2x21x+1dx=x22x+logx+1+C\int \frac{2x^2-1}{x+1} dx = x^2 - 2x + \log|x+1| + C
(2) x(x+1)(x+2)dx=logx+1+2logx+2+C\int \frac{x}{(x+1)(x+2)} dx = -\log|x+1| + 2\log|x+2| + C

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