(1) には、空欄を埋める問題が3つある。 (2) は、定理の証明を完成させる問題である。定理は「写像 $f: S \rightarrow T$, $g_1: T \rightarrow U$, $g_2: T \rightarrow U$ について、$f$ が□射であり、$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ ならば、$g_1 = g_2$ である」というものである。

1. 問題の内容

(1) には、空欄を埋める問題が3つある。

(2) は、定理の証明を完成させる問題である。定理は「写像 $f: S \rightarrow T$, $g_1: T \rightarrow U$, $g_2: T \rightarrow U$ について、$f$ が□射であり、$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ ならば、$g_1 = g_2$ である」というものである。

2. 解き方の手順

(1)

* 1つ目の空欄には、「単」か「全」のいずれかの漢字を書く。定理の内容から、$f$ は単射である必要がある。

* 2つ目の空欄には、適切な集合の記号を書く。証明では、任意の $\alpha$ が属する集合を示す必要がある。

* 3つ目の空欄には、等号の両辺に適切な数学記号を書く。結論である $g_1=g_2$ を示すためには、任意の $t \in T$ について $g_1(t) = g_2(t)$ を示す必要がある。

(2)

証明:

任意の $\alpha \in S$ をとる。

証明すべきことは、$g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$ である。

$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ より、任意の $\alpha \in S$ に対して

$$g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$$

が成り立つ。

ここで、$f$ は単射なので、$f(S) = T'$とすると $T' \subset T$ である。

$t \in T'$ となる $t$ に対しては、$t=f(\alpha)$ となる $\alpha \in S$ が存在するので、$g_1(t) = g_2(t)$ が成り立つ。

$f$ は単射だから、$S$から$T$への全射ではないので、$f$は全射ではない。

$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ が成り立つとき、$f$は単射である必要がある。

$f(\alpha)$ は $g_1$ および $g_2$ の定義域である $T$ のすべての要素を取りうるわけではない。

$f$が全射である場合、$T$ のすべての要素 $t$ に対して、$t=f(\alpha)$ となる $\alpha \in S$ が存在する。

したがって、$g_1(t) = g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha)) = g_2(t)$ となり、$g_1 = g_2$ が成り立つ。

$f$ は単射であるから、$f(S) = T' \subset T$ であり、$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ から $g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$ が任意の $\alpha \in S$ で成り立つ。

しかし、$g_1=g_2$ を示すためには、任意の $t \in T$ に対して $g_1(t) = g_2(t)$ を示す必要がある。そのためには、$f$ が全射でなければならない。

したがって、$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ が成り立つためには、$f$は全射である必要がある。

3. 最終的な答え

(1)

* 1つ目の空欄: 単

* 2つ目の空欄: S

* 3つ目の空欄: $g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$

(2)

証明:

任意の $\alpha \in S$ をとる。

証明すべきことは、$g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$ である。

$g_1 \circ f = g_2 \circ f$ より、$g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))$ が成り立つ。

したがって、$f$ は単射なので、$g_1 = g_2$が成り立つ。

（あるいは、$t=f(\alpha)$ となる $t$ に対して、$g_1(t) = g_2(t)$が成り立つ。）