座標空間内に3点 $A(0, 1, 2)$, $B(2, 3, 0)$, $P(5+t, 9+2t, 5+3t)$ が与えられています。線分OPと線分ABが交点を持つような実数 $t$ が存在することを示し、その交点の座標を求めます。ここで、Oは原点 $(0, 0, 0)$ です。

幾何学ベクトル空間ベクトル線分交点連立方程式
2025/7/30

1. 問題の内容

座標空間内に3点 A(0,1,2)A(0, 1, 2), B(2,3,0)B(2, 3, 0), P(5+t,9+2t,5+3t)P(5+t, 9+2t, 5+3t) が与えられています。線分OPと線分ABが交点を持つような実数 tt が存在することを示し、その交点の座標を求めます。ここで、Oは原点 (0,0,0)(0, 0, 0) です。

2. 解き方の手順

線分AB上の点をパラメータ ss を用いて表します。
ABAB上の点は、
(1s)A+sB=(1s)(0,1,2)+s(2,3,0)=(2s,1+2s,22s)(1-s)A + sB = (1-s)(0, 1, 2) + s(2, 3, 0) = (2s, 1+2s, 2-2s)
と表すことができます。ここで、0s10 \le s \le 1 です。
線分OP上の点は、パラメータ rr を用いて表します。
OPOP上の点は、
rP=r(5+t,9+2t,5+3t)rP = r(5+t, 9+2t, 5+3t)
と表すことができます。ここで、0r10 \le r \le 1 です。
線分OPと線分ABが交点を持つためには、ある ssrr が存在して、次の連立方程式が成り立つ必要があります。
2s=r(5+t)2s = r(5+t)
1+2s=r(9+2t)1+2s = r(9+2t)
22s=r(5+3t)2-2s = r(5+3t)
ここで、0s10 \le s \le 1 かつ 0r10 \le r \le 1 である必要があります。
3つの式を足し合わせると、
2s+1+2s+22s=r(5+t)+r(9+2t)+r(5+3t)2s + 1 + 2s + 2 - 2s = r(5+t) + r(9+2t) + r(5+3t)
3+2s=r(19+6t)3 + 2s = r(19+6t)
最初の2つの式からssを消去します。2番目の式から1番目の式を引くと、
1=r(4+t)1 = r(4+t)
これから r=14+tr = \frac{1}{4+t} が得られます。
r=14+tr = \frac{1}{4+t} を3番目の式に代入します。
22s=5+3t4+t2-2s = \frac{5+3t}{4+t}
2s=25+3t4+t=8+2t53t4+t=3t4+t2s = 2 - \frac{5+3t}{4+t} = \frac{8+2t-5-3t}{4+t} = \frac{3-t}{4+t}
s=3t2(4+t)=3t8+2ts = \frac{3-t}{2(4+t)} = \frac{3-t}{8+2t}
r=14+tr = \frac{1}{4+t} を1番目の式に代入します。
2s=5+t4+t2s = \frac{5+t}{4+t}
s=5+t2(4+t)=5+t8+2ts = \frac{5+t}{2(4+t)} = \frac{5+t}{8+2t}
よって、
3t8+2t=5+t8+2t\frac{3-t}{8+2t} = \frac{5+t}{8+2t}
3t=5+t3-t = 5+t
2=2t-2 = 2t
t=1t = -1
t=1t=-1のとき、r=141=13r = \frac{1}{4-1} = \frac{1}{3} となります。
s=3(1)8+2(1)=46=23s = \frac{3-(-1)}{8+2(-1)} = \frac{4}{6} = \frac{2}{3} となります。
ここで、 0s10 \le s \le 1 かつ 0r10 \le r \le 1 を満たしているので、交点が存在します。
交点の座標は、線分AB上の点で表すと、
(2s,1+2s,22s)=(43,1+43,243)=(43,73,23)(2s, 1+2s, 2-2s) = (\frac{4}{3}, 1 + \frac{4}{3}, 2 - \frac{4}{3}) = (\frac{4}{3}, \frac{7}{3}, \frac{2}{3})
線分OP上の点で表すと、
P=(5+t,9+2t,5+3t)=(4,7,2)P = (5+t, 9+2t, 5+3t) = (4, 7, 2)
rP=13(4,7,2)=(43,73,23)rP = \frac{1}{3}(4, 7, 2) = (\frac{4}{3}, \frac{7}{3}, \frac{2}{3})

3. 最終的な答え

t=1t = -1 のとき、線分OPと線分ABは交点を持ち、その座標は (43,73,23)(\frac{4}{3}, \frac{7}{3}, \frac{2}{3}) です。

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