半径1の円形の道路があり、円の中心をO、道路上に出発地点をAとする。PさんとQさんは同時にAを出発し、この道路上を正の向きに動く。Qさんの動く速さはPさんの3倍で、Qさんが一周してAに戻るまで2人は動くものとする。Pさんが動いた道のりを $\theta$ とおくとき、OAを原点を中心として正の向きに角アだけ回転させると半直線OQとなる。また、$\angle PAQ$ をイとする。さらに、$\sqrt{3}AP = PQ > 0$ が成り立つのは $\theta = \frac{\text{カ}}{\text{キ}} \pi$ のときであり、点Qが線分APの垂直二等分線上にあるとき、$\theta = \frac{\text{ク}}{\text{ケ}} \pi$ となる。

幾何学三角関数角度速さ軌跡
2025/7/30

1. 問題の内容

半径1の円形の道路があり、円の中心をO、道路上に出発地点をAとする。PさんとQさんは同時にAを出発し、この道路上を正の向きに動く。Qさんの動く速さはPさんの3倍で、Qさんが一周してAに戻るまで2人は動くものとする。Pさんが動いた道のりを θ\theta とおくとき、OAを原点を中心として正の向きに角アだけ回転させると半直線OQとなる。また、PAQ\angle PAQ をイとする。さらに、3AP=PQ>0\sqrt{3}AP = PQ > 0 が成り立つのは θ=π\theta = \frac{\text{カ}}{\text{キ}} \pi のときであり、点Qが線分APの垂直二等分線上にあるとき、θ=π\theta = \frac{\text{ク}}{\text{ケ}} \pi となる。

2. 解き方の手順

アについて:
QさんはPさんの3倍の速さで動くので、Pさんが θ\theta 動いたとき、Qさんは 3θ3\theta 動く。OAを原点を中心として正の向きに回転させるとOQになる角度は 3θ3\theta である。したがって、アは 3θ3\theta
イについて:
円周角の定理より、PAQ\angle PAQ は中心角 POQ\angle POQ の半分である。POQ=3θθ=2θ\angle POQ = |3\theta - \theta| = 2\theta なので、PAQ=2θ2=θ\angle PAQ = \frac{2\theta}{2} = \theta。したがって、イは θ\theta
APの長さを求める:
点Aの座標を (1,0)(1, 0) とすると、点Pの座標は (cosθ,sinθ)(\cos\theta, \sin\theta)。したがって、
AP2=(cosθ1)2+(sinθ0)2=cos2θ2cosθ+1+sin2θ=22cosθ=2(1cosθ)AP^2 = (\cos\theta - 1)^2 + (\sin\theta - 0)^2 = \cos^2\theta - 2\cos\theta + 1 + \sin^2\theta = 2 - 2\cos\theta = 2(1-\cos\theta)
AP2=22cosθAP^2 = 2 - 2 \cos\theta
したがって、ウ = 2, エ = 2。
PQの長さを求める:
点Qの座標は (cos3θ,sin3θ)(\cos 3\theta, \sin 3\theta) なので、
PQ2=(cos3θcosθ)2+(sin3θsinθ)2=cos23θ2cos3θcosθ+cos2θ+sin23θ2sin3θsinθ+sin2θ=22(cos3θcosθ+sin3θsinθ)=22cos(3θθ)=22cos2θ=2(1cos2θ)PQ^2 = (\cos 3\theta - \cos \theta)^2 + (\sin 3\theta - \sin \theta)^2 = \cos^2 3\theta - 2\cos 3\theta \cos \theta + \cos^2 \theta + \sin^2 3\theta - 2\sin 3\theta \sin \theta + \sin^2 \theta = 2 - 2(\cos 3\theta \cos \theta + \sin 3\theta \sin \theta) = 2 - 2\cos (3\theta - \theta) = 2 - 2\cos 2\theta = 2(1 - \cos 2\theta)
PQ2=22cos(2θ)=4sin2θPQ^2 = 2 - 2 \cos(2\theta) = 4\sin^2\theta
PQ=2sinθPQ = 2|\sin \theta|
3AP=PQ>0\sqrt{3}AP = PQ > 0 が成り立つ条件:
3AP=PQ\sqrt{3}AP = PQ より、(3)2AP2=PQ2(\sqrt{3})^2 AP^2 = PQ^2
3(22cosθ)=22cos2θ3(2 - 2\cos \theta) = 2 - 2\cos 2\theta
66cosθ=22(2cos2θ1)=24cos2θ+26 - 6\cos \theta = 2 - 2(2\cos^2 \theta - 1) = 2 - 4\cos^2 \theta + 2
66cosθ=44cos2θ6 - 6\cos \theta = 4 - 4\cos^2 \theta
4cos2θ6cosθ+2=04\cos^2 \theta - 6\cos \theta + 2 = 0
2cos2θ3cosθ+1=02\cos^2 \theta - 3\cos \theta + 1 = 0
(2cosθ1)(cosθ1)=0(2\cos \theta - 1)(\cos \theta - 1) = 0
cosθ=12,1\cos \theta = \frac{1}{2}, 1
θ=π3,0\theta = \frac{\pi}{3}, 0
PQ>0PQ > 0 より、θ0\theta \neq 0。したがって、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}
カ = 1, キ = 3
点Qが線分APの垂直二等分線上にある条件:
OAQ=θ2\angle OAQ = \frac{\theta}{2}
OAQ\angle OAQ3θ2\frac{3\theta}{2} でもある。したがって、3θ2=θ2+nπ\frac{3\theta}{2} = \frac{\theta}{2} + n\pi (nnは整数)。
3θ=θ+2nπ3\theta = \theta + 2n\pi
2θ=2nπ2\theta = 2n\pi
θ=nπ\theta = n\pi
n=0n = 0 のとき、θ=0\theta = 0。このとき、PとAが一致し、QもAに一致するので垂直二等分線上に点Qは存在しない。
n=1n = 1 のとき、θ=π\theta = \pi。PはAの反対側の点になる。QはAの反対側を3周してまた反対側の点になるので、QはAPの垂直二等分線上に存在する。θ=π\theta = \pi
OQA=OAP\angle OQA = \angle OAP
OQA=π3θ\angle OQA = \pi - 3\theta
OAP=πθ2\angle OAP = \frac{\pi - \theta}{2}
π3θ=πθ2\pi - 3\theta = \frac{\pi - \theta}{2}
2π6θ=πθ2\pi - 6\theta = \pi - \theta
π=5θ\pi = 5\theta
θ=π5\theta = \frac{\pi}{5}
したがって、θ=π5\theta = \frac{\pi}{5}。ク = 1, ケ = 5。

3. 最終的な答え

ア: 3θ3\theta
イ: θ\theta
ウ: 2
エ: 2
カ: 1
キ: 3
ク: 1
ケ: 5

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