与えられた積分を計算する問題です。具体的には、 $\int \frac{1}{\sqrt{x^2 + A}} dx$ を計算し、その結果が$\log|x + \sqrt{x^2 + A}|$であることを示します。ただし、$A$は定数です。

1. 問題の内容

与えられた積分を計算する問題です。具体的には、

$\int \frac{1}{\sqrt{x^2 + A}} dx$

を計算し、その結果が$\log|x + \sqrt{x^2 + A}|$であることを示します。ただし、$A$は定数です。

2. 解き方の手順

この積分を解くには、三角関数の置換積分を用いるのが一般的です。

$x = \sqrt{A} \sinh(t)$ と置換します。ここで、$\sinh(t) = \frac{e^t - e^{-t}}{2}$は双曲線正弦関数です。

すると、$dx = \sqrt{A} \cosh(t) dt$となります。ここで、$\cosh(t) = \frac{e^t + e^{-t}}{2}$は双曲線余弦関数です。

$\sqrt{x^2 + A} = \sqrt{A \sinh^2(t) + A} = \sqrt{A(\sinh^2(t) + 1)} = \sqrt{A \cosh^2(t)} = \sqrt{A} \cosh(t)$

となります。（$\cosh^2(t) - \sinh^2(t) = 1$を利用しました。）

したがって、積分は

$\int \frac{1}{\sqrt{x^2 + A}} dx = \int \frac{\sqrt{A} \cosh(t)}{\sqrt{A} \cosh(t)} dt = \int 1 dt = t + C$

ここで、$C$は積分定数です。

$x = \sqrt{A} \sinh(t)$より、$\sinh(t) = \frac{x}{\sqrt{A}}$です。

したがって、$t = \sinh^{-1}(\frac{x}{\sqrt{A}}) = \log( \frac{x}{\sqrt{A}} + \sqrt{(\frac{x}{\sqrt{A}})^2 + 1})$となります。（$\sinh^{-1}(x) = \log(x+\sqrt{x^2+1})$を利用しました。）

$t = \log( \frac{x}{\sqrt{A}} + \sqrt{\frac{x^2}{A} + 1}) = \log( \frac{x + \sqrt{x^2 + A}}{\sqrt{A}}) = \log(x + \sqrt{x^2 + A}) - \log(\sqrt{A})$

よって、

$\int \frac{1}{\sqrt{x^2 + A}} dx = \log|x + \sqrt{x^2 + A}| + C'$

ここで、$C' = C - \log(\sqrt{A})$は新たな積分定数です。

3. 最終的な答え

$\int \frac{1}{\sqrt{x^2 + A}} dx = \log|x + \sqrt{x^2 + A}| + C'$