(1) $\lim_{n \to \infty} \left\{ \frac{n^2}{(n+1)^3} + \frac{n^2}{(n+2)^3} + \cdots + \frac{n^2}{(n+n)^3} \right\}$ を求めよ。 (2) 底面の半径が10で高さも10の直円柱がある。この底面の直径ABを含み底面と30°の傾きをなす平面で、直円柱を2つの立体に分けるとき、小さい方の立体の体積Vを求めよ。 (3) 曲線 $x = e^{-t} \cos t$, $y = e^{-t} \sin t$ ($0 \le t \le \pi$) の長さを求めよ。 (4) 数直線上を動く点Pの、時刻tにおける速度は $v = \sqrt{t-t}$ である。$t=0$から$t=4$までに、点Pが通過した道のり $\ell$ を求めよ。

## 問題の解答

1. 問題の内容

(1) $\lim_{n \to \infty} \left\{ \frac{n^2}{(n+1)^3} + \frac{n^2}{(n+2)^3} + \cdots + \frac{n^2}{(n+n)^3} \right\}$ を求めよ。

(2) 底面の半径が10で高さも10の直円柱がある。この底面の直径ABを含み底面と30°の傾きをなす平面で、直円柱を2つの立体に分けるとき、小さい方の立体の体積Vを求めよ。

(3) 曲線 $x = e^{-t} \cos t$, $y = e^{-t} \sin t$ ($0 \le t \le \pi$) の長さを求めよ。

(4) 数直線上を動く点Pの、時刻tにおける速度は $v = \sqrt{t-t}$ である。$t=0$から$t=4$までに、点Pが通過した道のり $\ell$ を求めよ。

2. 解き方の手順

**(1)**

この極限はリーマン和の形に変形して積分で計算します。

$\lim_{n \to \infty} \left\{ \frac{n^2}{(n+1)^3} + \frac{n^2}{(n+2)^3} + \cdots + \frac{n^2}{(n+n)^3} \right\} = \lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^{n} \frac{n^2}{(n+k)^3}$

$= \lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^{n} \frac{n^2}{n^3 (1 + \frac{k}{n})^3} = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{(1 + \frac{k}{n})^3}$

これは積分 $\int_{0}^{1} \frac{1}{(1+x)^3} dx$ に収束します。

$\int_{0}^{1} \frac{1}{(1+x)^3} dx = \int_{0}^{1} (1+x)^{-3} dx = \left[ -\frac{1}{2} (1+x)^{-2} \right]_{0}^{1} = -\frac{1}{2} \left( \frac{1}{4} - 1 \right) = -\frac{1}{2} \left( -\frac{3}{4} \right) = \frac{3}{8}$

**(2)**

小さい方の立体の体積は、円柱を斜めの平面で切断したときの体積です。

平面の傾きが30°なので、直径ABの中点Oにおける高さは $10 \tan 30^\circ = 10/\sqrt{3}$ となります。

体積は $\int_{-10}^{10} \frac{1}{2} (10 + x) \tan 30^\circ \sqrt{100-x^2} dx$ を計算することで求められます。

しかし、体積は $\frac{1}{2} \pi r^2 h = \frac{1}{2} \pi (10)^2 (10/\sqrt{3}) = \frac{500\pi}{\sqrt{3}}$　

この立体の体積は、底面積 × (高さの中央値) で計算できます。底面積は $\pi r^2 = 100 \pi$ です。高さの中央値は $10 \tan 30^\circ / 2 = \frac{5}{\sqrt{3}}$ です。したがって、体積は $100 \pi \times \frac{5}{\sqrt{3}} = \frac{500\pi}{\sqrt{3}}$ となります。

**(3)**

$x = e^{-t} \cos t$, $y = e^{-t} \sin t$ より、

$\frac{dx}{dt} = -e^{-t} \cos t - e^{-t} \sin t = -e^{-t} (\cos t + \sin t)$

$\frac{dy}{dt} = -e^{-t} \sin t + e^{-t} \cos t = e^{-t} (\cos t - \sin t)$

$(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2 = e^{-2t} (\cos t + \sin t)^2 + e^{-2t} (\cos t - \sin t)^2 = e^{-2t} (\cos^2 t + 2 \cos t \sin t + \sin^2 t + \cos^2 t - 2 \cos t \sin t + \sin^2 t) = 2e^{-2t}$

$L = \int_{0}^{\pi} \sqrt{(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2} dt = \int_{0}^{\pi} \sqrt{2e^{-2t}} dt = \sqrt{2} \int_{0}^{\pi} e^{-t} dt = \sqrt{2} [-e^{-t}]_{0}^{\pi} = \sqrt{2} (-e^{-\pi} + 1) = \sqrt{2} (1 - e^{-\pi})$

**(4)**

$v = \sqrt{t-t} = \sqrt{0} = 0$　問題がおかしいので解けない

3. 最終的な答え

(1) $\frac{3}{8}$

(2) $\frac{500\pi}{\sqrt{3}}$

(3) $\sqrt{2}(1-e^{-\pi})$

(4) $0$