画像に記載されている定理2-1の(2)を証明する問題です。 定理2-1の(2)は、以下の通りです。 「実数 $d$ について、$f(x) \leq d$ がすべての $x \in I$ について成り立つならば、$\alpha \leq d$ である。」 ただし、$I = (a, b)$ ($a < b$) は開区間であり、$f(x)$ は $I$ 上の関数、$\lim_{x \to a+0} f(x) = \alpha$ であり、$\alpha$ は実数とします。

解析学極限関数の不等式証明
2025/7/30

1. 問題の内容

画像に記載されている定理2-1の(2)を証明する問題です。
定理2-1の(2)は、以下の通りです。
「実数 dd について、f(x)df(x) \leq d がすべての xIx \in I について成り立つならば、αd\alpha \leq d である。」
ただし、I=(a,b)I = (a, b) (a<ba < b) は開区間であり、f(x)f(x)II 上の関数、limxa+0f(x)=α\lim_{x \to a+0} f(x) = \alpha であり、α\alpha は実数とします。

2. 解き方の手順

背理法を用いて証明します。
(1) α>d\alpha > d と仮定します。
(2) ϵ=αd>0\epsilon = \alpha - d > 0 とおきます。
(3) limxa+0f(x)=α\lim_{x \to a+0} f(x) = \alpha より、任意の ϵ>0\epsilon > 0 に対して、ある δ>0\delta > 0 が存在して、0<xa<δ0 < x - a < \delta であるすべての xx について、f(x)α<ϵ|f(x) - \alpha| < \epsilon となります。
(4) 特に、ϵ=αd\epsilon = \alpha - d に対して、ある δ>0\delta > 0 が存在して、0<xa<δ0 < x - a < \delta であるすべての xx について、f(x)α<αd|f(x) - \alpha| < \alpha - d となります。
(5) これは α+d<f(x)α<αd -\alpha + d < f(x) - \alpha < \alpha - d を意味します。
(6) 左側の不等式 α+d<f(x)α -\alpha + d < f(x) - \alpha から f(x)>df(x) > d が得られます。
(7) しかし、f(x)df(x) \leq d がすべての xIx \in I について成り立つという仮定に矛盾します。
(8) したがって、αd\alpha \leq d が成り立ちます。

3. 最終的な答え

αd\alpha \leq d

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