$a$ と $b$ を2つの実数、$r$ を正の実数とする。すべての自然数 $n$ に対して $|a-b| \le \frac{r}{n}$ が成り立つとき、$a=b$ であることを示せ。

解析学実数不等式極限背理法
2025/7/30

1. 問題の内容

aabb を2つの実数、rr を正の実数とする。すべての自然数 nn に対して abrn|a-b| \le \frac{r}{n} が成り立つとき、a=ba=b であることを示せ。

2. 解き方の手順

背理法を用いて示す。aba \ne b と仮定する。すると ab>0|a-b| > 0 である。
ϵ=ab\epsilon = |a-b| とおく。このとき、仮定より、任意の自然数 nn に対して
abrn|a-b| \le \frac{r}{n}
が成り立つ。したがって、
ϵrn\epsilon \le \frac{r}{n}
両辺に nn を掛けて、
nϵrn \epsilon \le r
nrϵn \le \frac{r}{\epsilon}
ここで、ϵ=ab>0\epsilon = |a-b| > 0 であり、r>0r > 0 であるから、rϵ\frac{r}{\epsilon} はある正の数である。したがって、任意の自然数 nn がある定数 rϵ\frac{r}{\epsilon} 以下になるという結論になる。しかし、自然数の集合に上限はないので、これは矛盾である。したがって、a=ba = b である。

3. 最終的な答え

a=ba = b

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