四角形 $ABCD$ において、$AB=4$, $BC=5$, $CD=t$, $DA=3-t$ を満たすとき、四角形 $ABCD$ が外接円を持つという条件の下で、その面積 $S$ の最大値を求めよ。

幾何学四角形外接円面積ブラーマグプタの公式最大値
2025/7/30

1. 問題の内容

四角形 ABCDABCD において、AB=4AB=4, BC=5BC=5, CD=tCD=t, DA=3tDA=3-t を満たすとき、四角形 ABCDABCD が外接円を持つという条件の下で、その面積 SS の最大値を求めよ。

2. 解き方の手順

四角形 ABCDABCD が外接円を持つとき、向かい合う角の和は 180180^\circ である。すなわち、B+D=180\angle B + \angle D = 180^\circ が成り立つ。ACAC で四角形を分割し、三角形 ABCABC と三角形 ADCADC に分割することを考える。三角形 ABCABC の面積を S1S_1, 三角形 ADCADC の面積を S2S_2 とすると、四角形 ABCDABCD の面積 SSS=S1+S2S = S_1 + S_2 となる。また、余弦定理より、
AC2=AB2+BC22ABBCcosBAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos{\angle B}
AC2=AD2+CD22ADCDcosDAC^2 = AD^2 + CD^2 - 2 \cdot AD \cdot CD \cdot \cos{\angle D}
したがって、
42+52245cosB=(3t)2+t22(3t)tcos(180B)4^2 + 5^2 - 2 \cdot 4 \cdot 5 \cdot \cos{\angle B} = (3-t)^2 + t^2 - 2 \cdot (3-t) \cdot t \cdot \cos{(180^\circ - \angle B)}
16+2540cosB=96t+t2+t2+2(3tt2)cosB16 + 25 - 40 \cos{\angle B} = 9 - 6t + t^2 + t^2 + 2(3t - t^2) \cos{\angle B}
4140cosB=96t+2t2+(6t2t2)cosB41 - 40 \cos{\angle B} = 9 - 6t + 2t^2 + (6t - 2t^2) \cos{\angle B}
(40+6t2t2)cosB=32+6t2t2(40 + 6t - 2t^2) \cos{\angle B} = 32 + 6t - 2t^2
cosB=32+6t2t240+6t2t2=16+3tt220+3tt2\cos{\angle B} = \frac{32 + 6t - 2t^2}{40 + 6t - 2t^2} = \frac{16 + 3t - t^2}{20 + 3t - t^2}
面積は、ブラーマグプタの公式より
S=(sa)(sb)(sc)(sd)S = \sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}
ここで、s=a+b+c+d2s = \frac{a+b+c+d}{2} は半周長である。
s=4+5+t+3t2=122=6s = \frac{4+5+t+3-t}{2} = \frac{12}{2} = 6
S=(64)(65)(6t)(6(3t))=21(6t)(3+t)=2(18+3tt2)S = \sqrt{(6-4)(6-5)(6-t)(6-(3-t))} = \sqrt{2 \cdot 1 \cdot (6-t)(3+t)} = \sqrt{2(18 + 3t - t^2)}
S2=2(18+3tt2)=2t2+6t+36=2(t23t)+36=2(t23t+94)+92+36=2(t32)2+812S^2 = 2(18 + 3t - t^2) = -2t^2 + 6t + 36 = -2(t^2 - 3t) + 36 = -2(t^2 - 3t + \frac{9}{4}) + \frac{9}{2} + 36 = -2(t-\frac{3}{2})^2 + \frac{81}{2}
したがって、t=32t = \frac{3}{2} のとき、S2S^2 は最大値 812\frac{81}{2} をとる。
ゆえに、S=812=92=922S = \sqrt{\frac{81}{2}} = \frac{9}{\sqrt{2}} = \frac{9\sqrt{2}}{2}

3. 最終的な答え

922\frac{9\sqrt{2}}{2}

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