$a > 0$ のとき、不等式 $\frac{1}{a+1} < \frac{\log(a+1)}{a} < 1$ を平均値の定理を用いて証明します。
2025/7/31
1. 問題の内容
のとき、不等式 を平均値の定理を用いて証明します。
2. 解き方の手順
平均値の定理は、関数 が閉区間 で連続、開区間 で微分可能であるとき、
を満たす が に少なくとも1つ存在する、というものです。
まず、 とおきます。 は で連続かつ微分可能です。
区間 で平均値の定理を用いると、
を満たす が に存在します。
ここで、 なので、
したがって、
つまり、
次に、 より なので、
であることは明らかです。
不等式 を証明するため、以下の2つの不等式をそれぞれ証明します。
(i)
(ii)
(i) について:
より となります。
また、 より です。
よって、なので つまり となります。
なので となります。
ここで ということを利用します
これを倍すると
が成り立つ必要があります。
(ii) について:
平均値の定理を で区間 で用いると、
を満たす が に存在します。
ここで、 なので、
したがって、
なので より となります。
したがって、
以上より、 が証明されました。