(1) $5x + 3y = 1$ を満たす整数の組 $(x, y)$ をすべて求めよ。 (2) $P(x)(x-1) + Q(x)(x^2+1) = 1$ を満たす多項式 $P(x), Q(x)$ について、 (1) $P(x)$ が1次式のとき、$P(x)$ と $Q(x)$ を求めよ。 (2) (1)で求めた $P(x), Q(x)$ をそれぞれ $P_0(x), Q_0(x)$ とする。多項式 $P(x), Q(x)$ が上の恒等式を満たすための必要かつ十分な条件は、ある多項式 $R(x)$ が存在して $P(x) = P_0(x) - R(x)(x^2+1)$ および $Q(x) = Q_0(x) + R(x)(x-1)$ の形に表せることである。このことを証明せよ。
2025/7/31
1. 問題の内容
(1) を満たす整数の組 をすべて求めよ。
(2) を満たす多項式 について、
(1) が1次式のとき、 と を求めよ。
(2) (1)で求めた をそれぞれ とする。多項式 が上の恒等式を満たすための必要かつ十分な条件は、ある多項式 が存在して および の形に表せることである。このことを証明せよ。
2. 解き方の手順
(1) の整数解を求める。
まず、 の特殊解を一つ見つける。例えば、 が特殊解である。
したがって、 が成り立つ。
と の差をとると、
となる。
これを変形すると、 となる。
5と3は互いに素なので、 は3の倍数であり、 は5の倍数である。
よって、 と ( は整数) と書ける。
したがって、 と が一般解となる。
(2) (1) が1次式の場合、 とおく。
に代入すると、
は定数である必要がある。なぜなら が1次以上の多項式だと の次数が3以上となり、左辺の次数が2になってしまうからである。
したがって、 とおくと、
これが恒等式となるためには、各次数の係数が等しくなければならないので、
これらの連立方程式を解くと、
したがって、 と
(2) (2)
かつ が成り立つとき、
を示す。
よって、 が成り立つ。
逆に、 が成り立つとき、
かつ を満たす が存在することを示す。
かつ より、
は の倍数である。 なぜなら と は互いに素であるから。
よって、 と書ける。すなわち、。
これを代入すると、
よって、。
3. 最終的な答え
(1) , ( は整数)
(2) (1) ,
(2) 証明は上記参照